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アクセンチュア「International Women's Day 2008」レポート

前編 コンサル夫婦は「育児業務機能一覧」で作業分担

加山恵美
2008/6/19

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さまざまな意向に応えられる制度を拡充

 2005年実施の国勢調査(第7表、第10表参照)によると、情報サービス業における男女比は、男性が77%、女性が23%。職業で見ると、システムエンジニアでは男性約89%で女性約11%、プログラマでは男性約79%で女性約21%となる。業界で見ても職業で見ても、女性が少ない世界だといえる。

 一般的に、女性も業務や経営に多く参加した方が、視点が多様化し、企業に好影響を与えると見込まれている。アクセンチュアでも、女性の積極的な登用は企業の成長に不可欠な経営事項との認識がある。その認識に従い、Women's Initiativesは、ボランティアベースではなく正式な組織として積極的に活動を進めている。

 とはいえ、すべての女性社員がバリバリ働くことを想定しているわけではない。実際、保育機関の制約や子どもの健康状態によっては、それが不可能な場合もあるだろう。また「育児休職後、ゆっくり復職したい」「育児中はペースダウンして働きたい」と考える社員もいる。

 Women's Initiativesでは、多様な価値観に対応できるよう、さまざまな制度を整えてきた。特に重要テーマの1つ「ワークライフバランスの実現」のための具体的な施策として、ベビーシッター補助の拡充、育児短時間勤務の拡充、在宅勤務の導入などを進めてきた。その結果、2008年1月に次世代認定マークを取得している。

チャートを作成して家事を分担する先輩夫婦

 しかし、制度があるだけでは十分とはいえない。制度を利用しやすい風土の醸成も、Women's Initiativesの重要な取り組みの1つだ。

 International Women's Day 2008では、「アクセンチュアにおけるワークライフバランスの実現」として、仕事と育児を両立させている事例が紹介された。

 実践者は、アクセンチュア勤続10年の男性シニア・マネジャー。妻はアクセンチュアの同期で、2002年に結婚し、最近2人目の子どもが生まれたところだ。夫は配偶者出産休暇とフレックスタイム制度を、妻は出産・育児休暇および育児短時間勤務制度を利用し、勤務時間をずらして交代で家事と育児をこなしている。

 朝は妻が先に出勤し、フレックスタイムを利用する夫が家事および保育園への見送りを行ってから出勤。育児短時間勤務を利用する妻が早めに帰宅して保育園へ迎えに行き、それ以降の時間は家で家事と育児、メールチェックを行う。男性は「基本的には夫婦で調整する。それが無理なら妻の両親や顧客と調整することもある」と話した。

 職業柄なのか、ユニークなアイデアだったのは、夫婦が「家事・育児ビジネスファンクションチャート」(業務機能一覧)を作成して利用している点だ。「掃除」なら「部屋片付け」「掃除機」などにタスクを細分化し、それぞれにゴールを定義。頻度や工数を見積もり、主担当者を決めてある。「作業を可視化し、認識を合わせることができた」という。

 もちろん、「このくらい徹底的に明確に定義しないと分担できない」というわけではない。仕事で得たスキルを活用し、2人で楽しみながら試作したというところではないだろうか。

 男性は後輩へのメッセージとして「それぞれの価値観を大事にしてください」と話した。このような考えを持つきっかけとなったのは、男性の両親が対照的だったからだそうだ。母親は規範意識が高く自己犠牲的なところがあり、逆に父親は自己の価値観を優先する性格だった。双方を見て、男性は「夫婦がそれぞれの価値観を大事にし、バランスを取ることが大事」と悟ったという。

 次回は、アクセンチュアの管理職向けの取り組みである「ダイバーシティマネジメントトレーニング」についての発表を中心に見てみよう。


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