英語が苦手なITエンジニア必見!
体験レポート TOEIC 600点への道
第6回 TOEICを受けず、新たな対策ソフトで勉強再開

北浦訓行
2002/4/17

■反省とおわび

筆者が次にTOEICを受験するのはいつになるのか? ブランクが空き、点数が心配だ

 前回(第5回 TOEICの結果と対策ソフトの成果は?)の原稿を書いてから、なんと4カ月もの歳月がたってしまいました。前回の原稿の最後に、「次回のTOEICは2002年の1月末に実施され、結果は2月末に出る予定です。よい結果が出ればいいのですが……(これまでの連載で最も弱気なエンディングです)」と書きました。しかし、仕事がとてつもなく立て込んで、英語の勉強時間を取ることが不可能になってしまいました。

 当初の予定では、6回くらいの連載の間に600点を取って大団円、もしくは500点台後半で惜しかったね、といった結果で終わるハズだったのですが、計画は大きく狂ってしまいました。本当に申し訳ありません。目が回るほど忙しかった仕事もやっと一段落ついたので、英語の勉強を再開して600点ゲットを目指していきます。

■今回の教材

写真1 創育の「TOEIC TESTパーフェクト対策 GetScore600」。価格は5900円(税別)。対応OSは、Windows XP/2000/NT 4.0、Windows Me/98/95、Macintosh OS(漢字MacOS8.1〜MacOS9.1)

 今回購入したのは創育の「TOEIC TESTパーフェクト対策 GetScore600」(以下、GetScore600と記します)です(写真1)。新宿の量販店にて4280円で購入しました。このソフトを選んだ理由は、前回紹介した「TOEIC TESTパーフェクト対策 ボキャブラリー編」が私の好みに合っていたからです。その姉妹ソフトなので、GetScore600にも期待です。

 店頭で手に取ってみると、この手のソフトにしてはズッシリと重いパッケージです。実は、GetScore600には、CD-ROMとマニュアルのほかに、市販のリスニングCD付きTOEIC学習テキストが同梱されているのです。もちろん、ソフトと学習テキストの内容はリンクしています。例えば、「傾向と対策」という章に載っている練習問題は、CD-ROMに入っている問題から厳選されたものですし、「模擬試験」という章の問題は、後で説明するCD-ROMの「BOOKモード」と同じです。

 通勤・通学の途中にCD-ROMで学習を進めるのは難しいと思いますが、学習テキストならば持ち歩きが簡単です。片道30分くらい電車に乗る方であれば、学習もずいぶん進むと思います。リスニングCDには模擬試験の音声が収録されていますから、携帯CDプレーヤで聞くこともできます。いまふうに、MP3プレーヤにダウンロードして通勤・通学の途中で聞いてもいいでしょう。

■TOEIC TESTパーフェクト対策 GetScore600

 GetScore600には、インストール作業は必要ありません。CD-ROM上のプログラムファイルを実行すればいいのです。インストールしたにもかかわらずCD-ROMを要求するソフトよりは、はるかに好感が持てます。プログラムが起動すると、最初に名前の入力画面が表示されます(画面1)。

画面1 GetScore600の「名前登録&選択」画面。最大で10人まで登録することができます

 登録した名前ごとに、学習の進ちょく状況などが記録されます。この情報はハードディスクに保存されるので、GetScore600のプログラムを終了した場合でも、消えることはありません。また、情報がどのフォルダの何という名前のファイルに保存されるかは、マニュアルなどで説明してありますから、TOEICで見事600点をゲットしたあかつきには、ファイルを削除することも簡単にできます。「オヌシ、ナカナカヤルナ」という感じです。

 名前を選択すると、メインメニューが表示されます。GetScore600では、以下の3つのメニューがあります(画面2)。

・TOEIC TEST出題傾向と対策
・パーフェクト模擬テスト200問
・PART別パワーアップエクササイズ

画面2 GetScore600のメインメニュー。選択可能なメニューは、画面の下に表示されています

 それでは、順に説明していきましょう。

TOEIC TEST出題傾向と対策
 メインメニューで「TOEIC TEST出題傾向と対策」ボタンをクリックするとサブメニューが表示されますから、解説を読みたいパートのボタンをクリックします。すると、TOEICのテストに関する説明や出題形式の解説が表示されます(画面3)。ここでの説明は文字だけで行われているので、分かりやすいとはいえません。初めてTOEICを受験する方は、一度目を通すといいでしょう。受験した経験のある方は、読まなくても構わないと思います。

画面3 「TOEIC TEST出題傾向と対策」の説明画面。文字だけなのでお世辞にも分かりやすいとはいい難いです

パーフェクト模擬テスト200問
 メインメニューで「パーフェクト模擬テスト200問」ボタンをクリックすると、模擬テストのサブメニューが表示されます。ここには、モードと制限時間の有無によって4つのボタンがあり、それに加えて前回の続きからテストを始めるための「CONTINUE」ボタンと、以前のテスト結果を表示する「過去の成績」ボタンがあります(画面4)。

画面4 パーフェクト模擬テスト200問のサブメニュー。モードと制限時間の組み合わせで4つから選択できます

 「シャッフルモード」は、出題の順番がランダムになります。実力を付けるためには、このモードを選択するといいでしょう。「BOOKモード」は、付属の学習テキストに載っている「模擬試験」と同じ順序で問題が出題されるモードです。間違えやすい問題をチェックしたいときに便利です。

 「制限時間あり」は、TOEICの本番と同じ制限時間(LISTENINGが45分、READINGが75分)が設けられるモードです。「制限時間なし」は、文字どおり制限時間がありません。また、各問題では解説を表示することもできますから、その場で正解を確認したり、LISTENINGで出題された英文を見ることもできます。

PART別パワーアップエクササイズ
 メインメニューで「PART別パワーアップエクササイズ」ボタンをクリックすると、パワーアップエクササイズのサブメニューが表示されます。ここでは、TOEICの試験内容に対応した実力を身に付けます。PART I〜VIIの各パネルに、説明とSTEP 1〜4のメニューが表示されます(画面5)。

画面5 パワーアップエクササイズのサブメニュー。各パートに4つのステップを設けて実力アップを図っています

 PART別パワーアップエクササイズが、GetScoreシリーズの最も特徴的な学習方法です。TOEICの試験は、問題の種類によってLISTENINGがパートI〜IVに、READINGがパートV〜VIIに分かれています。「PART別」とは、このI〜VIIを表しています。

 各パートは、STEP 1〜4のエクササイズに細分化されていて、パートごとに徹底的な実力アップが図られます。例えば、TOEICのLISTENINGパートIは、問題用紙に印刷された写真に関して、4つの選択肢が読み上げられます。各選択肢は1度しか読まれませんし、問題用紙には印刷されていないので、集中して正確に聞き取らなければなりません。

 そこで、パワーアップエクササイズでは、STEP 1で写真を見ながら、画面に表示された選択肢から正しいものを選択します。これは、写真を見ながら、カギとなる単語を読み取る訓練です(画面6)。

画面6 表示されているテキストから正しいものを選択します

 STEP 2では、STEP 1と同じ写真を見ながら、内容に合った語句を読み取ります。これは、紛らわしい発音の言葉を聞き分けるための訓練です(画面7)。

画面7 「PLAY」ボタンをクリックすると問題が読み上げられ、画面右側の「ア」「イ」「ウ」から答えを選択します。聞き取れなかった場合は「TEXT」をクリックすると、画面のように問題文が表示されます

 STEP 3では、STEP 1と同じ写真を見ながら、読み上げられる文章が正しいかどうかを解答します。これは、STEP 2よりも長い文章から、カギとなる単語を聞き取るための訓練です(画面8)。

画面8 読み上げられる文が画面に合っているかどうかを○×で選択します

 STEP 4では、TOEICの本番と同じ形式で問題が出題されます。STEP 4は、パワーアップエクササイズの集大成となります(画面9)。

画面9 本番と同じ形式で問題が出題されます。「TEXT」ボタンをクリックすると、画面のように問題文が表示されます

 GetScore600が、反復学習によって実力アップを図っていることがお分かりいただけたと思います。TOEICでは出題数が多いため、私のレベルではすべての問題に解答することはできないのですが、この反復学習によって、READINGのスピードも改善されるのではないかと期待できます。

■次回の予定

 次回のTOEICは5月26日に行われます。昨日、TOEICのWebサイトからのオンライン申し込みも済ませました。試験までは2カ月ほどありますから、じっくり勉強したいと思います。そして、必ずや満足のいく点を獲得します。

 え? 5月26日。その日には何か予定が入っていたような気が……。あっ! 妹の結婚式だ。試験が行われる時間は、披露宴の真っ盛り。どうして一生に一度(の予定)の結婚式と2カ月に1度行われている試験の日とが重なってしまうのでしょうか? 結婚式には出ざるを得ないので、TOEICの方を延ばすしかありません。となると、5月の次は7月28日になってしまいます。結果の発表はさらにその1か月後です。せめて、TOEICが月に1度行われると助かるのですが。

 実は、テストの直前にオンライン模擬試験(有料)を受けて、試験の結果と比較する予定だったのですが、次回までにあまりに間が空きすぎてしまいます。うむむ。どうすればいいかは、担当編集者と相談して決めたいと思います。もしかしたら、間にもう1回別のネタを試すかもしれません。

ご注意!
 この企画では、学習ソフトが役に立つかどうかについてレポートしていますが、学習方法や学力アップの判定方法について、(いうまでもなく)学術的な手法は取っていません。また、結果については筆者個人の能力によるものであり、すべての方に有効または無効とは限りませんし、それを筆者およびアットマーク・アイティ社が保証するものでもありません。このレポートは参考とするにとどめ、学習については自己の責任において行ってください。

「連載 TOEIC 600点への道」


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