平均5〜25%アップ!秘けつは企業選びにあり
ITエンジニア100人が語る、年収アップ転職成功の条件
“年収アップ”転職を果たしたITエンジニアにアンケート調査を実施。「よくて現状維持、年収ダウンは当たり前」という現在の採用市場において、なぜこれだけの転職アップを果たせたのか? 厳しい状況下でも、転職による年収アップを成功させるための条件を探ってみた。 |
年収アップ転職に成功したITエンジニア100人に調査! 年収アップ率のボリュームゾーンは5〜25%アップ |
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2009年〜2010年にかけて転職による年収アップを果たしたITエンジニア100人(内訳:昨年転職した人43人&今年転職した人57人)に対して、アンケート調査を実施した。主な質問項目は以下のとおり。
- 前職と現職、それぞれの年収額と年収アップ率
- 転職理由
- 転職活動方法
- 前職と現職、それぞれの企業規模
- 年収アップ転職成功の要因
- 年収アップ転職成功のためのアドバイス
まず、今回の主要テーマである「年収アップ」に関して、実際に前職と比べどれほどアップしているのか? 2つのデータを紹介したい。
「前職と現職の年収額」について、前職では「400万円未満」が全体の約半数を占める一方、「1000万円以上」という高所得者はわずか2%。その後、年収アップ転職に成功したことにより、現職の年収額では特に「400〜500万円未満」「700〜800万円未満」「800〜900万円未満」、そして「1000万円以上」がそれぞれ、前職に比べ6〜10%という大幅な増加を示した。
また次の「年収アップ率」のデータを見ると、5〜25%アップが全体の約4分の3を占める結果となり、中には50%以上のアップを果たした“つわもの”も。
「よくて現状維持、年収ダウンは当たり前」という現在の採用市場において、なぜこれだけの転職アップを果たすことができたのか? その理由を探ってみたい。
転職理由&現在の企業を決めた理由は、 圧倒的に年収アップ&待遇改善 |
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転職理由の過半数が年収アップを目指す
そもそもなぜ、転職しようと思ったのか? その理由を探ってみると、
- 年収アップのため(33歳・社内SE)
- 収入大幅減……賞与が半期ごと−5万円、食堂廃止で350円→600円にアップ、寮廃止で1.3万円→5.5万円にアップ、残業代カットで−3万円(36歳・システム開発Webオープン系)
- 前職の給与が分割払いとなり、ボーナスも1年間出なかったため(30歳・システム開発組込み系)
- 倒産したから(33歳・運用保守)
- 会社の将来に対する不安があり、マネージャに昇格したものの給与は据え置きとなり「潮どき」と判断した(36歳・コンサルタント)
不況で収入がダウンして会社の将来に不安を感じ、今後大幅な収入&キャリアアップが見込めないから、前の会社に見切りをつけて転職を決意。このような構図が見て取れる。裏を返せばもし不況が起こらず順調に業績を伸ばしていたら、転職という手段を選択しなかったエンジニアも多かったかもしれない。
結果的に7割近くの転職者が、年収アップできる環境かどうかで企業を選んだ
次に、主な転職手段を質問したところ(複数回答)、「転職サイト」は52%と、半数以上のエンジニアが利用している。しかし、人材紹介やヘッドハンティングもそれぞれ3割の利用率があることから、転職サイトとそれ以外の手段をうまく併用しながら活動している様子がうかがえる。
また、転職先の企業に入社を決めた理由について聞いた。「年収アップや待遇環境の改善」が68%と、約3人に2人が回答している。つまり、年収アップを最大の目的に転職活動をスタートさせたエンジニアたちのうち、かなり高い割合で無事目的を達成させたことになる。その具体的な成果が平均、5〜25%アップという形になって現れているわけだ。
年収アップ達成の要因は、 「最初から年収アップできる環境に的を絞ったこと」 |
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中規模企業よりベンチャーor大企業の方が、
年収アップ転職につながりやすい?
今回最大の注目ポイントは、「なぜ年収アップ転職に成功したのか」ということ。そこでまず、こちらのデータをご覧いただきたい。
これは前職と現職の企業規模に関して質問した結果だ。この数値を見る限りでは、全体の傾向として「従業員100人以下の中小・ベンチャー企業」もしくは「従業員1000人以上の大企業」に移る割合が高いことが分かる。
経営環境が厳しい中でも、インターネット系のサービス企業を中心に好調を維持する一部の有名企業や、独自のソーシャルアプリを開発しているベンチャー企業などへの転職で、年収アップを果たすケースも多い。
年収アップ確実な企業に的を絞った転職活動が、功を奏す
エンジニア自身、今回の年収アップ転職成功の要因をどのように分析しているのだろうか。
- 人材紹介企業の担当者と相談して、最初から年収アップできる企業に的を絞って応募したこと(30歳・システム開発Webオープン系)
- 経営不振により実施されたコスト削減策に伴い、年収が大きく下がる形になったためそれ以前にもらっていた年収ベースで応募した(28歳・社内SE)
- 前職は見込み残業が25時間あったのに対し、現職では1時間から残業代が出るようになったこと(30歳・システム開発組込み系)
- 自分が信用できるシステム運用や開発職に的を絞り、なおかつ企業規模の大きい割にSEなどの人員が少ない企業に応募したこと(36歳・保守運用)
- 外資系で成長著しい企業を紹介してもらい、第1希望として入念に準備した(31歳。コンサルタント)
最大のポイントは「企業選び」。自分で探すにしろ、人材紹介等外部の専門家に相談するにしろ、前職に比べ、より確実に年収アップできる待遇環境が用意されている企業に的を絞るエンジニアが、多数を占めた。
同じく、もともと前職の給与水準が低すぎたため、転職によって自然と年収が上がったとの声も。本来正当な評価さえしてもらえれば、もっと高い報酬や待遇を受けるべきだと考えるエンジニアが多いことからも、これまでの実績やスキルに対する自信が、今回の年収アップ転職成功への原動力となっていると言える。
年収アップ転職するためには、いかに自分をアピールできるかに尽きる! | ||
最後に実体験から、年収アップ転職を成功させるためのアドバイスを尋ねたところ、以下のような声が届いた。
- まず企業研究。不況の中でも業績好調で将来性もある企業に的を絞って応募すること。後は積極的に自分の良さをアピールして、会社に大きな貢献ができる資質があることを熱意を持って伝えるべき(30歳・システム開発Webオープン系)
- とにかく、自分の専門分野を高く買ってくれる企業を探すこと(31歳・システム開発ファームウェア系)
- 最近の傾向として業務知識を問う企業が多いので、自分が関わってきた業務を積極的にアピールすること(35歳・システム開発汎用機系)
- 会社の経営方針が重要。特に利益処分に慎重な企業は、安定した賃金カーブが形成されていると思う(28歳・社内SE)
- 企業業績を調べることは非常に重要。高く評価してくれても、業績が芳しくなければ昇給などが見送られる可能性が高い(36歳・コンサルタント)
先ほどの年収アップ転職成功の要因でも触れたとおり、まずは年収アップがより確実に見込める企業を研究し、選ぶことが第一。さらに自分のキャリアやスキルを存分に発揮できる環境が用意されていること、後は面接で徹底的に自分の良さをできる限り具体的にアピールすることが、結果的に年収アップ転職につながるはずだ。
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