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ヘッドハンティングされた100人が明かす

今狙われる技術力とは?
知られざるヘッドハントの実態 

「ある日突然、見知らぬ人物から電話が……」。今回、ヘッドハンティングを受けた経験のある100人のエンジニアへの調査やヘッドハンターへの取材を通して、最新のヘッドハンティング事情を探ってみた。

  【はじめに】
きっかけはある日突然、電話orメールが届くケースが多数派

 今回調査したのは、ここ1〜2年、いわゆる“ヘッドハンティング”を受けた経験のあるエンジニア100人。そのうち、実際に転職した(ハンティングされた)人が半分、残りの半分が転職せずに留まった人たちだ。

 「どんな形でヘッドハンティングを受けるのか?」という質問に対して、およそ半数が「ある日突然、会社や自宅に見知らぬ人(ヘッドハンター)から電話やメールを受けた」と答えていることから、一般的に思い浮かべるヘッドハンティングが今でも普通に行われていることがうかがえる。

 他には「知人の企業から電話が」「かつて在籍していた会社の仲間から電話が」といった、知り合いからの連絡がヘッドハンティングの誘いだった、というケースも多い。

  【ヘッドハンターに会う理由】 自分の市場価値が知りたい!

 見ず知らずの人から突然連絡がかかってきた場合、多くの方は疑いを持つだろう。しかし一方で、回答した100人のエンジニアは連絡を受けた後、実際にヘッドハンターと面会している。そこでその理由を探ってみると……。

ヘッドハントの実態
  • 会社の将来性に不安を感じ始めていたので、試しに会ってみようと思った(28歳・パッケージソフト開発)

  • 具体的なポジションと想定待遇、年収を提示されたので興味を持った(43歳・社内SE)

  • 半導体業界は引き抜きかヘッドハントでの転職が主流なので、特に不審に思わなかった(32歳・FAE)

  • 不信感はあったが、企業名を調べたらヘッドハンティングの大手だったのと、自分の評価を聞いてみたかったから会った(41歳・機械設計)

  • 細かくこちらの経歴を掌握していたので興味がわいた(44歳・コンサルタント)

  • 当時の給与に満足できていなかったことと、自分の市場価値を測ってみたかったから(30歳・コンサルタント)

 今後の会社の先行きが不透明という「不安」、そして現在の給与待遇などに対する「不満」がベースにあることが分かった。その上、「今の自分の技術やキャリアは正当に評価されているのか?」「本当の市場価値を知りたい!」という強い思いが、ヘッドハンターに対する不信感を押しのけて、直接面会する強い動機となっているケースが多数を占めた。

  【ハンティングされたわけ】
プロジェクト成功など“目に見える実績”を評価

 「自分の市場価値を知りたい!」という強い動機とともにヘッドハンターに会いにいき面談した結果、ヘッドハンターは声をかけたエンジニアのどのポイントを高く評価しているのか? その内容を分析してみよう。

  • ITソリューションを活用したシステム設計と現地システム保守の段取りが評価された(30歳・サービスエンジニア)

  • 英語ができること、システム開発プロジェクトでPMからアプリ、基盤系などさまざまな役割を担ってきたこと(30歳・コンサルタント)

  • 塗料、接着剤の開発経験が豊富で、英語もそれなりに使えることが評価された(41歳・半導体素材)

  • 海底ケーブルのプロジェクトで、多くの海外キャリアと渡り合って交渉した実績が評価された(30歳・テクニカルサポート)

  • C言語のソースコードを見て高く評価された(34歳・システム開発Webオープン系)

  • 多くのクレームに携わり、対応力を評価された。実際に確認のため、工作でクレームを入れてきた可能性も……(33歳・サービスエンジニア)

  • 回路設計の経験が豊富だから(36歳・回路システム設計)

 回答内容を見ると、これまでの実績をヘッドハンターは事細かに把握した上で、ピンポイントの技術力・対応力を高く評価していることが見えてくる。このことからも、エンジニアの普段の仕事ぶりに対して、世のヘッドハンターたちは随時目を光らせて監視しているようだ。もしかしたら、あなたの仕事ぶりも知らず知らずのうちにヘッドハンターにチェックされているかもしれない……。

  【決断】 転職派は“収入UP&説得”
留まり派は“移る勇気がない&安定”

 ヘッドハンターとの面会で実際に自分の市場価値が分かり、そして新たな転職先の仕事内容やポジション、給与待遇などの具体的な情報も理解した結果、転職する/転職しない決断を迫られることになる。

 回答したエンジニアは冒頭で紹介したとおり、転職:転職しないの割合が半分ずつ。そこで、両者の決断理由をそれぞれチェックしてみたい。

転職を決断した理由
  • 自分が当時希望していた「給料○万円アップ」「海外(特に発展途上国)が絡む仕事」「都心に職場がある」「今までの経験が生かせる」、このすべてが揃っていたので(30歳・回路システム設計)

  • 転職先(現職)の社長自らが「どうしても来てほしい!」と声を掛けてくれたこと。また転職特別準備金や引っ越しにかかる経費も用意してくれた(32歳・セールスエンジニア)

  • 他の環境で、自分の力がどれほど通用するのか試せる(41歳・コンサルタント)
転職しなかった理由
  • プロジェクトを途中で投げ出す気持ちがなかった。今の会社に愛着がある(30歳・社内SE)

  • 転職のリスクが大きく、踏ん切りがつかなかった(28歳・社内SE)

  • 転職した方が給料は上がるし、取引先の人たちとも良い人間関係を築いていたが、まだ若いので転職は早すぎると思った(25歳・ネットワーク設計構築)

 転職を決断した理由として最も多かったのはやはり、大幅な収入アップ。続いて、魅力的な仕事内容、転職先企業の社長や採用担当者からの熱烈なオファーや説得に心が動いたことなどが続く。

 逆に、転職しなかった理由で一番多かったのは、本当に新しい環境でやっていけるのかという、想定される転職リスクを恐れたこと。他には、比較した結果やはり今の職場の方が総合的に自分の希望に合っているから、家族の事情、会社に愛着があるなどが挙がった。

 「新しい環境で自分の力をとことん試してみたいか」or「今の職場で働くことの価値を再発見したことで、留まるか」。この二者択一が最終的に、多くのエンジニアの判断基準となるようだ。

  【最後に】 ヘッドハンターの話は、特に慎重に聞くべし

 最後に、ハンティングを受けた経験から、何かアドバイスできることについて聞いてみた。

 「相手(ヘッドハンター)の話をうのみにしない」「自分にとって大事なものの優先順位を明確にしてから、ヘッドハンティングの話を聞いた方がいい」「ヘッドハンターから電話が来たら、その企業についてよく調べること」「相手が本気か、まずはじっくりと経緯を聞く」といったように、まずは冷静な目と耳で、ヘッドハンターの話を聞くことが必要という声が多い。

 その上で、「冷静に情報を整理する」「目の前のメリットではなく、少し先のことに目を向けて考える」「主観的にならず、関係者から客観的な意見も聞くべき」といったように、安易に結論を出さず、じっくり考えることが挙がった。

 ヘッドハンティングは自分の市場価値を知る上で非常に貴重な機会であることから、もし突然ヘッドハンターから連絡が来ても無下に断らず、しかし舞い上がらず冷静に話を聞くことが、今後のキャリアアップの大きなチャンスとなるはずだ。

  現役ヘッドハンターが狙う、今最も欲しいエンジニアとは?

 本編ではヘッドハンティング“された”側の事情について一通り紹介したが、ヘッドハンティング“する”側から見ると、今のエンジニア採用市場はどのように映っているのだろうか? 今最も必要としている、つまり“狙っている”エンジニアはどのような条件を兼ねそろえているのか? 現役のヘッドハンターに質問してみた。

現在、最も採用ニーズの高い業界・職種は?
入江祥之氏株式会社クライス&カンパニー
チーフコンサルタント
入江祥之氏

 一昔前は大手SIerからの求人が多かったのですが、リーマンショック以降の不況によって採用はストップ、オフショアに流れている状況です。その中で今、エンジニア採用ニーズが圧倒的に高いのは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)事業を展開しているWeb系企業からの求人。アプリケーション開発職や大規模サーバ・ネットワークなどのインフラ構築・運用経験のあるエンジニアを中心に、20代後半〜30代にかけて、ほかの業界・職種と比べて突出して採用ニーズが高いですね。

 その他では、ITコンサルタント職に関しては比較的安定したニーズがありますが、以前のような大量採用といったスタイルでの求人案件はないのが現状です。

今、一番必要としている(狙っている)エンジニアとは?

 ずばり、“根っからのエンジニア”です(笑)。例えば、自宅でサーバを組み立てて個人的に何かコンテンツを作ったり、専門技術のコミュニティに参加して情報交換するなど、「仕事と趣味の境界線が“ボーダーレス化”」している人。

 実はエンジニアの場合、他の職業に比べて採用面接での質問時、業務経験や今後のキャリアパスといった質問よりも、プライベートに関する質問が企業側から多く出される傾向があります。つまり、エンジニアとして、どれだけ専門技術に対する熱意やこだわりを持っているのか、そして専門的なスキルを有しているのかを探る意図があるのです。

 ある固有の技術に対するスキルが高いスペシャリストは、先ほど触れた採用ニーズの高いWeb系企業からのリクエストも非常に高い。しかし現状、そうしたスペシャリストは絶対数が少ないため、業界内で奪い合う構図になるケースが多いのですが裏を返せば、スペシャリストの市場価値は非常に高いといえます。

 その他では、上流〜下流まで、ひととおり開発業務にかかわった経験のあるマネジメント経験者、つまり「プレイングマネージャ」ですね。プロジェクトマネージャやリーダークラスの採用案件の多くは、マネジメント能力だけでなく現場に立って業務に対応できる方が求められているのです。

転職成功率を高めるためのアドバイスは?

 転職希望先の企業が提供しているサービスをひととおり、利用してみることですね。その上でエンジニアとしての視点から「もっとこうすれば使いやすくなるのに……」といったような提案が面接の場でできると、高い評価を受ける可能性は高まります。

 また、最近多いのですが、これまでBtoB向けサービスに携わってきたエンジニアがBtoC向けの開発をやりたいという場合、なぜコンシューマ向けの開発がやりたいのか明確に説明できる必要があります。BtoC向け開発の場合、クライアントからの要望ではなく自分のアイデアをもとに開発していくスタイルが主流。だからこそ、自分で企画をして開発し、形になるまでのフローを明確にイメージできることが重要です。

 これからはエンジニアといえど、自らサービスやコンテンツを企画して生み出していく能力が問われます。個人的には今後、そのような能力を持ったエンジニアの方たちと積極的にお会いしていきたいですね。

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