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エンジニアライフ コラムニストに聞く(2)
かわばたあい――「エンジニアの日々は楽しくて仕方ない」

岑康貴(@IT自分戦略研究所)
2009/2/10

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執筆スタイルは「少しずつ書き足していく」

 かわばたさんの執筆するコラムは、ジャンルが多岐にわたる。自身は「もう少しジャンルを絞りたい」と語る。

 「いまはいろいろ書いて、反応を見ているところ。徐々に反響の多いジャンルに収束させていこうと考えています」

 コラムの執筆にはどのくらい時間をかけているのだろうか。

 「Webメールの下書き画面に、少しずつ書いていくようにしています。保存しておいて、思いついたときに携帯電話から書き足すこともありますね」

 一気に書くのではなく、少しずつ書き足していき、最終的にカフェなどでノートPCを使って仕上げる。きちんと机に向かって書くことは少ない。空き時間を活用したスタイルだ。

毎日が楽しくて仕方ない

 エンジニアとして仕事をしていて「楽しい」と感じる瞬間は、と尋ねたところ、かわばたさんは「困ったな……」と悩み始めた。

 「毎日、楽しいことがあり過ぎて、どれを話したらいいのか」

 一番最近あったことは、と前置きをしながら、こんなエピソードを明かす。

 「昨日のことなんですが、お客さんと打ち合わせをしていて、最後に『あなたが担当されるんですね。安心しました』といわれたんです」

 何か特別なことをしたわけではないという。強いていえば、顧客から画面遷移について「こうしたいと思っている」といわれ、「それはもっとこうした方がいい」と提案したことくらい――とかわばたさんは話す。

 なぜこの顧客が「安心した」といったのかは分からない。だが、彼女はこうした日々のちょっとした事柄に「エンジニアの楽しさ」を感じている。

 もちろん、嫌なこともある。でも、それは覚えていてもしょうがない、とかわばたさんは笑った。「3カ条」は、いまも彼女の中に存在しているようだ。

3つの夢

 最後に、将来の夢を聞いた。「3つあります」とかわばたさんは切り出す。

 「1つ目は、40歳くらいまでにエンジェル(投資家)になるための勉強を始めて、組み込み系の技術に投資をすること」

 Web系に比べて、組み込み系は起業するのに必要な元手が大きい。もしそのような需要があるのであれば、自分がいずれ投資をする側に回ってみたいという。

 「2つ目は、ITを一般の人にも分かりやすく伝えて、デジタルディバイドをなくすこと」

 ITを分かりやすく伝える。メールと掲示板の区別もつかないような人たちと、ITのマニアとの差がどんどん開いているような気がする、とかわばたさんは語る。その様子を見ていて、「本当にこれでいいのだろうか」と感じている。「ITに関する絵本とかがいいのかな」と笑う。

 「3つ目は、翻訳機を作りたいんです」

 特許技術の翻訳に従事していた父親の影響と、英語や比較言語学が好きだったという学生時代の興味に、ITを足し合わせて生まれた夢が「翻訳機」なのだそうだ。

 エンジニアとしての日々を「楽しくて仕方ない」と表現し、いくつもの夢をうれしそうに語る彼女は、始まったばかりの「エンジニアライフ」を満喫しているように見える。そんな彼女の言葉だからこそ、その文章は多くの読者を引きつけてやまないのだろう。

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