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エンジニアライフ時事争論(14)
脱・やりがい探し!
それより仕事を覚える方が先


@IT自分戦略研究所
2010/8/31



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 日々業務に追われているとき、「エンジニアってどんな仕事?」と知り合いに質問されたとき、「自分はなぜこの仕事をしているのだろうか」と考える瞬間がある。なぜエンジニアという仕事を選んだのか。なぜエンジニアという仕事を続けているのか。どこにやりがいを感じているのか。

 エンジニアライフ時事争論、今回のテーマは「エンジニアという仕事のやりがい」。「やりがいは○○です」と、即答できる人はそう多くないだろう。むしろ、「自分のやりがいは何だっけ……」と悩む人が多いかもしれない。やりがいがあるから仕事をするのか、仕事をする中でやりがいを見つけるのか――エンジニアライフのコラムニストに意見を聞いた。

仕事冥利に尽きる「自分が作ったシステムのユーザーと飲んだとき」

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 まずは、「こんなときにエンジニアとしてのやりがいを感じた」という意見を紹介しよう。『30過ぎで5社目でした。』のけいいちっく氏にとってのやりがいは、「自分が構築したシステムのユーザーと直接かかわりを持てたとき」だという。

 けいいちっく氏は、あるコミュニティサイトの構築に携わっていた。無事にサイトをリリースしたのだが、思ったよりも会員数が増えないということで、サイトはわずか数カ月で閉鎖に追い込まれる。サイトは閉鎖したが、コミュニティは死ななかった。けいいちっく氏は、行き場を失ったコミュニティメンバーのために「避難所」サイトを作り、オフ会にも何度か参加した。

 「自分が作ったシステムが多くの人に使われるとうれしい」と語るけいいちっく氏にとって、この一件は印象的だったようだ。実際にシステムのユーザーと話をして、彼らのためにシステムを作る。こんなときに、エンジニアとしてのやりがいを感じるという。

最新技術を実践する機会を得られて幸せだ!

 『プロトタイプ開発の日々』のかるたや氏は「新しい技術を身に付けて、その技術を生かしてアプリケーションを作る瞬間」にやりがいを感じると述べている。

 「どんな仕事でも取り組むつもりでいても、いつも『最新の技術を実践する機会』を望んでしまう」――かるたや氏にとって、エンジニアの仕事は最新の技術を実践するまたとない機会を提供してくれる。自分がやりたいことと仕事内容がマッチしているため、かるたや氏は日々の仕事を楽しんでいる。「わたしはエンジニアとして幸せなのだろう」と語るかるたや氏のエンジニアライフは、なかなか充実しているようだ。

仕事のやりがいは「給料」、だったのだが……

 次は、「やりがい」を失ったエンジニアの声に耳を傾けよう。『恋愛感情で仕事はできるか?』の森姫氏は、一番の仕事のやりがいは「給料」だったと告白する。

 森姫氏は、初めてエンジニアとして給料をもらった日の思い出を語る。「プログラミングが好きで、学校で勉強したり趣味で書いたりしていた。その努力の成果として『お金』をもらえたことが、とてもうれしかった」という。

 だが、不況のあおりを受けて、やりがいである「給料」を減らされた。なお悪いことに、仕事量は増えた。仕事のやりがいを失って、森姫氏は途方に暮れてしまう。

 では、もっと給料が高い職業に転職するのか。しかし、森姫氏は「それは違う気がする」という。なぜなら、最初にお金をもらえた仕事がエンジニアだったから。「仕事ができるようになりたい。もっと頑張って認められたい」――そのためには、もっとエンジニアとして腕を磨くのが一番だという。

 これまでやりがいだと思っていたものを失って見えてくるものがある。森姫氏は、そう語っている。

そろそろ「やりがい探し」はやめないか?  next

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