エンジニアライフ時事争論(17)
「こんな勉強会に参加してみたい」を妄想する
@IT自分戦略研究所
2011/6/17
■主催者側の意見「広がりのある勉強会をやってみたい」
次は、実際に勉強会を開催しているエンジニアの意見を紹介しよう。『オブリガート 〜感謝されるテストエンジニアになる〜』の第3バイオリン氏は、今年に「新潟ソフトウェア開発勉強会」をスタートさせたばかり。今後、勉強会で取り上げたいテーマについて書いている。
・「Myersの三角形」勉強会
「Myersの三角形」とは、下記の仕様を満たすプログラムだ。
- 三角形の3辺として、3つの整数を入力する
- 入力した3辺の長さが、三角形として成立しない数値であればエラー
- 三角形として成立する場合、3つの数値がすべて等しければ「正三角形」、2つの数値が等しければ「二等辺三角形」、それ以外の場合は「不等辺三角形」を出力する
このプログラムのテストをどうするか、皆で考える勉強会にしたいという。正常系よりも異常系のテストの方でエンジニアの個性が発揮されるのでは、と第3バイオリン氏は予測している。
・分科会を作る
第3バイオリン氏はテストエンジニアだが、参加者の中には「開発寄りのテーマを取り上げたい」という人もいるだろう。第3バイオリン氏はいっそのこと、「勉強会からさらに分科会ができると面白いかも」と提案している。新潟にコミュニティ文化を根付かせるためには、いろいろなコミュニティが出来上がっていくという道もあっていい。だから、あえて勉強会の名前には「テスト」という文字を入れなかったのだという。
これから新しい試みをいろいろ行いたい――主催者の想像は尽きないだろう。
■参加者側の意見:勉強会を探検するという発想
最後は、「こんな風に勉強会に参加したい」という参加者側の意見を取り上げる。
『プログラマで、生きている』のひでみ氏は、「勉強会に参加する側」の立場から、「勉強会に参加したことがない人が参加するときの気持ち」について書いている。
「極度の人見知り」を自負するひでみ氏は、誰も知り合いがいない勉強会に1人で参加することは、たとえ主催者がどれほど気を配ってくれてもハードルが高いと告白する。だが、勉強会はセミナーではない。「コミュニティに自分の居場所をつくりたいのなら、自分の方から働きかけていくしかない」――運営者がどれだけ心配りをしてくださっても、それはあくまでもきっかけづくりでしかないからだ。
とはいえ、勉強会で何か発表することは勇気がいる。だから、最初のうちは自己紹介の時以外はしゃべらず、「観察」するだけでもいいのでは、とひでみ氏は提案している。「勉強会の様子を観察しているだけでも、いろいろな発見があります」――ひでみ氏は「勉強会を探検し、いずれは探検を日常にしたい」とまとめている。
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