第3回 「IT勉強会は行きづらい」を解決する
はなずきん
2009/2/3
IT系の勉強会は日々、全国各地で開催されている。「IT勉強会カレンダー」の管理人で、自らも勉強会を運営しながらさまざまな勉強会に足を運ぶ筆者が、毎月面白い勉強会をピックアップする。 |
この連載も3回目となりました。毎回、記事の終わりで「お便り募集」を行っているのですが、第1回と第2回に寄せられたお便りの中で、
- 技術者さんばかりのイベントは、ちょっと雰囲気が独特
- 慣れない環境で極度に緊張してしまい、人見知りする性格もあって、途中で逃げるように退席してしまった
という話がありました。
「参加者も声を出して、質疑応答に積極的に参加することが大事」……とはいっても、顔見知りの人たちが話している輪の中に、いきなり飛び込むのは、確かにかなり勇気のいることです。
2009年1月に「IT勉強会カレンダー」に登録された251件(本稿執筆時点)の勉強会やイベントの中には、いままで開催された勉強会のアンケートを公開し、「どういった人が参加しているのか」を公開している勉強会があります。参加するときは、ブログの感想を読むだけではなく、アンケートを探してみるのもいいかもしれません。
■勉強会に行ってみた〜2009年1月「ウェブテコ」
2009年1月18日に神戸で開催された「ウェブテコ」という勉強会に参加しました。
勉強会情報 |
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勉強会名:ウェブテコ 開催場所:兵庫県神戸市 開催頻度:3回/年(2008年実績) ※今後、毎月1回のペースで実施予定 セッション内容:Web関連の技術 |
「Web系」という大きなくくりの中には、Webサイトのターゲット層などを考える企画系、サイト全般のデザインやFlashなどの動的なものを扱うデザイン系、JavaやPHPでアプリケーションを作成するデベロッパ系などをはじめ、いろいろなものが含まれます。
では、ウェブテコでいままでに行われた主な内容はどうだったのでしょう?
- 第1回:Movable TypeやWordpressなどのCMSについて
- 第2回:(X)HTML、CSSについて
- 第3回:SEOについて
- 第4回:開発環境、プログラムについて
勉強会の目的が「ウェブサイト制作にかかわるすべての方の情報交換と交流の場」というだけあって、Webに関する事柄を幅広く取り扱っていることが分かります。
代表の北方基一氏によると、毎回25人程度の参加者のうち、デザイン系が2割、デベロッパ系が8割という割合だそうです。しかし今回の参加者は、勉強会のアンケート結果を見ると、さらにさまざまな職種の方が参加されていたようです。こうした幅広い参加者層を持った勉強会は、最初の一歩にお勧めだと思います。
メインセッションでは、PHPでのセッション管理やメールフォーム作成、D言語についてといった開発言語にまつわる話が取り上げられました。Webアプリケーションに関しては、セキュリティを扱う勉強会とは着眼点が異なり、いかに効率よく開発を行うかなど、Web制作者視点の内容を聞くことができました。
適材適所で効率的な開発を行うためのエディタに関するライトニングトーク開始前には、スクリーンに「平成エディタ合戦」の文字が大きく映し出され、いまから始まるセッションに大いに期待を抱かせる工夫がなされていました。
開発環境は、使用する言語やOSによっても大きく変わるものだと思います。今回は、WindowsやMacなど特定のOSでしかサポートされていないエディタから、クロスプラットフォームで動作可能なエディタまで6種類のエディタが紹介されました。
「インストールが数分で済み、設定不要なエディタこそ最高!」という声があるかと思えば、「好みの追加機能が導入できてこそ最高!」という声や、「設定ファイルをカスタマイズしたり、自分で拡張機能を作成したりしてこそプログラマ!」という声が上がるなど、それはまさに「合戦」といえるものでした。
Web系の勉強会は、Web制作に携わるさまざまな職種の人が集う場所でもあります。今回の勉強会ではそこで出会った人と、その出会いがきっかけで一緒に仕事を行ったという人もいました。勉強会から生まれるコラボレーション、すてきだなと感じました。
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