第3回 相手の本音を引き出す質問力
鹿野晴夫・大塚千春(アイ・シー・イー)
2008/11/17
■今日からできるスキルアップ術「質問力編」
●今日からできる心構え
相手に話へ参加してもらうために、質問を効果的に活用するスキルを磨こう。
●今日からできるスキルアップのポイント
目的と効果を意識して行動すれば、必ずスキルアップできる。下記の項目に意識を向けて、行動しよう。
1.とにかく質問を活用してみるべし
質問を効果的に活用するには、実践しかない。最初は、多少ギクシャクしても、だんだん上手になる。
2.相手の参加を促す質問をすべし
打ち合わせの冒頭などでは、相手が気軽に答えられる質問をして、話に参加してもらう雰囲気をつくろう。
(例)「最近、お忙しいですか?」「○○の状況はいかがですか?」
3.相手の気付きを促す質問をすべし
詳細を説明する前に、相手の問題意識を探る質問をして、相手の期待や要望を明らかにしよう。これで、説明にメリハリが付けられる。
(例)「○○のメリット(デメリット)について、一番の関心は何ですか?」
「○○を実施するに当たって、一番の懸念は何ですか?
4.相手の理解度を測る質問をすべし
説明した内容に関して、相手の理解度を測る質問をしよう。
(例)「ここまでで、ご不明な点はありますか?」
実施に当たって、検討が必要な点はございますか?」
5.分かりやすく、回答しやすい質問をすべし
相手が何を聞かれているのか分からない質問は、NG。分かりやすい言葉と簡潔な文章で質問しよう。
6.相手の発言は、アイコンタクトを取りながら聞くべし
相手の発言を聞く際は、相手とアイコンタクトを取りながら聞こう。資料を見ながらや、天井を眺めながら聞くのは論外。
7.相手の発言は、うなずきながら聞くべし
相手の発言は、時々うなずきながら聞こう。なお、うなずく際は、笑顔が基本。また、メモ取ることも効果的だ。
8.相手の発言を、いい換えたり、要点をまとめたりすべし
相手の発言で、重要なポイント(説明の内容に関連する部分)は、いい換えたり、要点をまとめたりすることで、印象付けよう。
(例)「なるほど。○○ということですね」
「○○という理解で合っているでしょうか?」
9.説明する際は、相手の理解度を観察すべし
相手の表情やしぐさ、アイコンタクトの状況などから、こちらの説明を理解しながら聞いているか判断しよう。
10.理解度の低下を示すサインには、すぐに対応すべし
相手が「分かってないな」と感じたら、理解度を測る質問をする、具体例を出して説明するなど、すぐに対応しよう。
筆者プロフィール |
鹿野晴夫(かのはるお) アイ・シー・イー 代表取締役 大塚千春(おおつかちはる) アイ・シー・イー 取締役部長 ビジネスコミュニケーション力を診断するBCSAのスキル定義を活用し、コミュニケーション力不足が原因となっている現場の問題点を解決するコンサルティング&トレーニングを展開している。従来型のコミュニケーション研修とは一線を画する、論理的で実践的なトレーニングに注目が集まっている |
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