@IT > 時間と人脈管理は、「仕込み」が肝心
≫インデックス  
iPhoneで就活を乗り切る

iPhoneを制する者は、就活を制す


第1回 時間と人脈管理は、「仕込み」が肝心


松村太郎
2010/9/27


説明会予約、ES作成、面接対策……就職活動をしていくなかで手元に情報は 増える一方。その情報量の多さに振り回されていないだろうか? 就活生が陥りがちな問題を、就職活動の全体的な場面で想定しつつ、iPhoneを使って問題を軽減する方法を伝授する

1 2次のページ

就職活動が始まるとビジネスパーソン並みの忙しさ?

 今回から3回にわたって、iPhoneをフル活用して就職活動に臨む方法を考えていきましょう。テーマは、

  • 時間管理とコミュニケーション(第1回)
  • 情報のインプットと整理(第2回)
  • アウトプットとプレゼンテーション(第3回)

の3つです。基本的には就職活動中の学生が対象ですが、すでに社会人になっている人、そして(僕のようなノマドワーカーも含む)ビジネスパーソンにとってのヒントとしても、お読みいただければと思います。

 さて、それでは早速、時間管理とコミュニケーションの話を始めましょう。

 僕が日ごろ接している学生は就職活動を始めると、決まって「忙しい」が口ぐせになります。学生時代から、研究にアルバイトにと忙しい人もいます。しかし、多くの大学生は、就職活動で時間がよりタイトになったと感じるようです。普段の生活ではあまり訪れなかったビジネスエリアに行ったり、課題やレポートの時期以外にもたくさんの書類を作成して提出したり。就職活動は、ライフスタイルを変えるきっかけになるのかもしれません。

 大学の授業やゼミ、サークル活動に加え、就職活動にフォーカスしていく期間は、営業職のビジネスパーソン並みの移動距離とスケジュールで動いていくことになります。つまり、そのスケジュール感覚にフィットした時間管理が必要になってくるのです。

「就職活動の時間割」を作ろう―デフォルトアプリ「カレンダー」

「カレンダー」アプリ

「カレンダー」アプリ

 学生との話の中で「行きたかったあのセミナーの時間がいつの間にか過ぎていて、行けなかった」「予定時間に大遅刻して焦った」という時間のトラブル談をよく聞きます。天候、交通機関の都合などやむを得ないことももちろんありますが、原因は先に述べた「就職活動のスケジュール感覚」で時間を管理していないことがほとんど。この問題の解決に必要なのは、われわれが見慣れたあるツールとiPhoneのデフォルトのカレンダー機能だけです。

 小学校時代を思い出すと、よくもまあ、国語・算数・理科・社会・体育・図工・家庭科……といった授業を1〜6時間目まで1週間こなしていたな、と驚かされます。ほかにも友人と遊び、塾や習い事に行き、テレビを見て、ゲームをして……。なぜ動けていたのだろう、と不思議に思えてなりません。

 大学生になると、時間割は自分で作ります。時間割の作成をきちんとこなすと相当の「勉強」になります。そう、「時間割」は、小さいころからなじみのある最良の時間術なのです。この時間割を見直し、既存の大学生活に就職活動に関連する時間割を追加していけばよいのです。

 iPhoneにあらかじめ入っている「カレンダー」機能は、スケジュールを入力するだけで簡単に管理できます。また、「繰り返し」予定も設定できるため、大学の時間割入力も学期初めの1回で済みます。また、スケジュールにアラームを設定すれば事前に予定の時間を教えてくれるのです。

 セミナーの予定だけでなく、例えば「エントリーシートを書く」「志望動機を考える」などのToDo項目をスケジュール化し、すべきことを集中して済ませられるよう習慣づけていきます。いわば、iPhoneのカレンダーが時間割、アラームがペースメーカーとなって、忙しい中でも着実に、そして忘れずに、就職活動にかかわる準備をこなしていけるようになります。

 iPhoneの「カレンダー」アプリでは、残念ながらToDo項目までは作れません。それでも「時間は有限」という発想の下、カレンダーで自分の時間をアサインしていく方がよいでしょう。

「連絡先」をコミュニケーションの起点に―「WorldCard Mobile」「Bump」

bump

bump

WorldCard Mobile

WorldCard Mobile

 就職活動生が経験するもう1つの変化は「人間関係」です。これまでの人間関係は、ケータイやSNSで、日ごろコミュニケーションする範囲で済んだかもしれません。しかし就職活動では、企業の人事担当者やOB・OG、ほかの大学の学生とのコミュニケーションが非常に活発になります。出会う人の数も、連絡を取り合う人の数も膨大になってくるのです。

 社会人はもちろん、最近では就職活動中の学生も名刺を持ってあいさつするようになりました。名刺は、社会人でもなかなか管理が難しいもの。すぐにデスクの上で束となり、いざ連絡を取ろうと思っても手元になかったり、束の中から時間をかけて探さなければならなくなるのです。これでは、せっかくあいさつしても、後日すぐにコミュニケーションを取れないことは明白です。

 iPhoneでデフォルト画面にある「連絡先」アプリで名刺を管理すると、いつでも電話やメールでコンタクトを取れるようになります。ただ、iPhoneに名刺の内容を入力するのはとても面倒で、大変な作業。そこでWorldCard Mobile(1200円)などの名刺読み取りアプリを活用します。

 iPhoneのカメラで名刺を撮影すると、WorldCard Mobileは文字を認識し、自動的に名前、会社名、電話番号、そしてメールアドレスなどを入力してくれます。間違いがなければ、そのままiPhoneの連絡先に登録できます。名詞1枚の入力が約30秒〜1分で終わるということは、セミナーで20人と出会っても、帰りの電車の中で名刺管理が終わってしまうのです。

 1度入れてしまえば、お礼のメールや追加の質問をすぐにiPhoneからメールで送れます。また、先方から電話で連絡をもらっても、誰からかすぐに分かる状態になるのです。WorldCard Mobileは1200円と、アプリにしてはやや高額ですが、その先のコミュニケーションにずっと生かされます。3000円の名刺入れを買って名刺を入れっぱなしにすることを考えれば、決して高い価格設定ではないでしょう。

 赤外線通信が付いていないiPhoneは、気軽に番号やメールアドレスの交換ができません。iPhoneをメインのケータイとして使っている学生からは「ほかの学生とのコミュニケーションに困る」という声も聞きます。そこで、メールしてね(MailMe)(115円)というアプリを使うと、自分の連絡先の情報をQRコードとして画面に表示でき、これをケータイで読み取ってもらえば相手に簡単に連絡先が渡せるようになります。

 またiPhone同士なら、コツンとぶつけるだけで連絡先が交換できるBump(無料)も便利でしょう。

スキマ時間を使ってSPI対策!

1 2次のページ




自分戦略研究所、フォーラム化のお知らせ

@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。

現在ご覧いただいている記事は、既掲載記事をアーカイブ化したものです。新着記事は、 新しくなったトップページよりご覧ください。

これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。