――中村さんは、今年度のインターンに参加されたそうですね。そもそも参加しようと思ったきっかけは。
中村俊介氏 |
中村:現在、僕は情報系の大学院で、Webを支えるインフラ技術について研究しています。はてなのインターンに参加しようと思ったのは、自分の研究テーマが現場でどの程度生かせるのか試してみたい、という気持ちが大きかったからです。
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やるからには、自分に合いそうな会社をちゃんと探して見つけたいと思って、いくつか探しました。その結果、はてなはインターンに関する情報がすごくオープンで、行く価値があるなと思い、応募することにしました。ちょうどそのころ、「はてなココ」(いまいる場所を通知できる位置情報サービス)がリリースされて、位置情報サービスに対する関心もちょうど自分の中で高まっていたので、「はてなココ」にかかわれたらいいなと思っていました。
――先ほど田中さんのお話を聞いて、特に前半はかなり濃密なスケジュールであるように感じられたのですが、つらくありませんでしたか。中村:うーん、確かに前半はつらかった(笑)。やっぱりWebの会社は競争社会で、スピーディーにものを作れないとダメだなと思いましたね。「早くリリースする」ことを意識しながら課題に取り組みました。「あと1〜2日あればもっといいものが作れるのに」なんてつぶやいてしまうときもありましたが……。
事前学習としては『続・初めてのPerl 改訂版』などの書籍が推薦されていますが、はてなはPerlを使う会社なので、Perlは一通り勉強しておいた方がいいと思います。講義でも扱いますが、実際には講義を聞いてすぐ課題に取り組むので、あらかじめ知っておくとベターです。JavaScriptなどにも触れておくと、インターンに入ってから楽ですね。ただ、基本はモチベーションさえあればやっていけるプログラムだと思います。
――後半はいかがでしたか。
中村:後半はすごく楽しかったです。「はてなココ」も興味はあったのですが、最終的には大きなトラフィックをどうさばくかという部分にかかわりたいと思って、「うごメモ(うごくメモ帳)」という、ニンテンドーDSiの無料ソフトと連携したWebサービス「うごメモシアター」の検索機能拡張を行うグループに入りました。
グループは3人で、僕以外の2人は表示側とバックエンド側、僕は2人の仲介役を担当していました。具体的には、バックエンドの担当が作った関数を表示側に渡すというフレームワークの部分を担当しました。いままでもグループを組んで開発したことはありましたが、相手がどういう人で、どんなスキルを持っているのかが分かっていたんです。でもインターンでは、そういったバックボーンをよく知らない人と一緒に開発することになる。これは初めての経験で、「この人、こんなこともできるのか」と思ったり、逆に「これはできないんだ」と思ったり、いろいろ発見があって面白かったですね。余裕のないスケジュールの間でも、なるべくインターン生同士で飲みに行っていました。
あと、週4日提供されるオフィスランチが最高でした(笑)。疲れているときに食べたくなるんですよね。
――一番楽しかったこと、うれしかったことを教えてください。
一番楽しかったのは、リリースした直後にユーザーからコメントをもらえたときです。これまで手掛けたWeb開発は比較的小規模で、コメントがもらえたとしても周りの人からのものがほとんどでしたが、はてなの場合、昔からはてなを使っていらっしゃる「はてなユーザー」さんが一定数いて、距離がすごく近いので、どんどんコメントがもらえる。それがやっぱりベンチャーの良さだと思います。改良してほしいというコメントも含めて、すべてうれしかったし、どれも「すぐ対応したい!」と思いました。
――インターンを通して、学生に持ち帰ってほしいものとは。
田中:はてなで行っているサービス開発を、肌身で感じてほしいですね。中村くんがいうように、サービスを開発してリリースするプロセスにおいて一番の醍醐味(だいごみ)は、やはり「ユーザーからの反応」です。自分が作ったものへのフィードバックを通して、Webサービス開発の面白さを感じてもらうことが第一です。将来的に自分の進路を考えるうえで、できればコードを書く仕事、その中でもWebサービス開発を選んでもらえれば、なお良いですね。
――中村さんは、インターンを振り返ってみてどんな感想を持ちましたか。中村:実はインターンに参加する前は、日本の企業が手掛けるWebサービスで、本当に良いものはどれだけあるんだろう、と疑問に思っていました。でも、はてなは会社の運営も含めて、すべて良い意味でほかとは違っていた。ほかにはないサービスを作っている会社であることを骨身に染みて感じたし、僕自身、「新しいWebサービスを今後、日本から生み出していきたい」といういう気持ちが強くわきました。今後の進路として、Web開発は大きな選択肢の1つになったと思います。
田中氏・中村氏――会社入口にて
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