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テクノロジ・コンサルティング・キャリアファイル

IFRS対応は、コストではなく“経営をハイパフォーマンス化するきっかけ”と見なせ

今、会計周りのシステムで注目されるIFRS導入を専門に扱うコンサルタントは、IFRS(国際会計基準)を「グローバライゼーションの取り組みを本格化するための“きっかけ”」だと捉えている。「元鉄道員&ベンチャー起業経験あり」という異色のキャリアを持つコンサルタントに話を聞いた。

 来たるIFRS(国際会計基準)に、会計周りの情報システムはどう対応していくべきか――。

 現在注目されるこの命題を与えられた場合、通常のシステム・インテグレータ(SI)企業は「IFRSの論点をどのようにシステムに落とし込むか」を考えます。

 ですが、私たちアクセンチュアのコンサルタントは、異なるアプローチを使います。IFRSを、グローバライゼーションの取り組みを本格化するための“きっかけ”と捉えるのです。

  IFRSをグローバライゼーションのきっかけと見なす

 私たちは、IFRS関連の案件の大部分において、グローバル経営基盤を作る、あるいはグローバル経営に向けて管理体系を充実させるための作業を行っています。

山本照晃氏
アクセンチュア
テクノロジー コンサルティング本部
財務・経営管理グループ
シニア・マネジャー

 そもそも、IFRSはグローバライゼーションへ向けた“外圧”の1つと見なせます。現在、ますます多くの日本企業が、国内市場だけでは限界があることを感じ取っています。「利益率を高く、コストを安く」という要求に応えるためには、グローバル市場に打って出ないと行き詰まることは一目瞭然です。

 ERP(Enterprise Resource Planning)製品の分野でも、グローバライゼーションは大きな話題です。私たちはERPをツールとして見ます。ツールとしてよい部分を見て、企業経営に必要なものを計画し、実装しようというスタンスです。

 お客さまのグローバライゼーションをお手伝いする場合、私たちのチームは情報システムの話からは始めません。むしろ情報システムの話はまったく抜きにして、まずは「経営管理」という目線からコンサルティングを行います。グローバライゼーションが経営における重要な課題であるなら、IFRSはグローバライゼーションのきっかけ、ERPはそのためのツールの1つ、と位置付けます。

 ポイントは、この順序を逆にしないことです。世の中には、ERPを何十億円も掛けて導入したけれど、「効果はどうだったんだ?」という案件がたくさんあります。こうした失敗事例のほとんどは、「どういう効果・成果を上げたいのか」についての定義が甘いことに起因します

 コンサルタントという肩書きですが、私たちはまず経営視点で考えます。お客さま企業の成長とは何か、どういう効果を上げたいのか、どんな情報が必要なのか――これらの要件をしっかりと設計してから、ITで実現することが仕事です。

  システムはコスト削減だけではなく、成長のための投資

 成果が出づらいシステム導入の事例として、「保守期限切れ」といった必要に迫られての開発案件が挙げられます。

 これまでは、こうしたきっかけから企業の情報システム部門が経営陣にIT投資を上申する場合がありました。しかし、最近では経営陣がIT投資の効果を以前にも増して重視するようになったため、必要に迫られるだけでは積極的にIT投資に乗り出そうとはしません。

 そうではなく、「トランスフォーメーション、企業全体の大きな変革のためのITです」と説明すれば、経営陣を説得しやすくなります。たとえ保守期限切れが発端だったとしても、そこを起点にどう“付加価値”を付けるかが、これからのIT投資における肝です。

 企業のグローバライゼーションを見据えた基盤作り、保守期限切れがなくなるクラウド活用――企業によって付加価値はさまざまですが、こうした前向きな理由であるなら、経営陣は納得してIT投資を行おうとします。

  SI企業とは異なる立場だからこそ、できる仕事がある

 コンサルティングと開発が分かれている場合、コンサルティングとシステム構築の間で「引き継ぎ漏れ」や「実装不可能な仕様」が生まれることがあります。私たちは、そういったシステムを作ることはありません。経営視点でのコンサルティングから開発・テスト・運用まで一貫して行います。

 これは、とても責任の重い仕事です。コンサルタントは何年も掛けて、要件定義と実装どちらの工程にもコミットします。後の工程は丸投げといったことはなく、最初から終わりまで、きっちり1つのプロジェクトに責任を負って仕事をしていきます。

 実装段階でもお客さまのご期待に応えるため、真剣に実装可能かどうか、この要件は正しいものなのか、熟慮に熟慮を重ねます。責任が重大だからこそ、「動かないシステム」を作らないよう、コンサルタントは動く必要があるのです。

  「元鉄道員&ベンチャー起業経験あり」という異色の経歴

 私はこれまで、SAPやOracleのERP案件を長く手掛けてきました。公共や金融、製造業など、ほぼ全業種の案件に関わった経験があります。

 私がアクセンチュアに入社する前、実は鉄道会社で働いていました。電車の運転士も経験しました。

 鉄道会社時代の経験で学んだことは、「とにかく基本動作が大事」ということです。基本動作の1つとして、「指差喚呼(しさかんこ)」があります。よく、運転士や駅員が、指差しを行いながら声を出して確認を行うのを見たことがあるかと思います。疲れたときこそミスが起こりやすい。そんなときはひときわ大きな声で確認を行っていました。鉄道会社時代の経験を生かせないものかと思い、指差喚呼を開発現場でやってみたことがあります。例えば、プログラムの改修の確認やテスト結果に対して、指差喚呼を行いました。指差喚呼は統計的に、ミスを軽減する効果があるのだそうです。

 鉄道会社を辞めた後に入社したのですが、実は一度アクセンチュアを辞めています。ベンチャー企業を立ち上げたものの、結局アクセンチュアに復帰しました。その経験を通じ、アクセンチュアの価値と良さが身に染みて分かりました。

 以来、1人では実現できないチームプレイ、「アクセンチュアだからこそできる仕事」というものに、やりがいを感じています。

 「アクセンチュアの財務・経営管理関連ソリューション」について


アクセンチュアはコンサルタントの経験者採用を行っています。

提供:アクセンチュア株式会社
企画:アイティメディア営業企画
制作:@IT自分戦略研究所 編集部
掲載内容有効期限:2011年11月30日

アクセンチュア
経験者採用募集概要

アクセンチュアでは、経験者を対象に、テクノロジー・コンサルタント、アウトソーシング・コンサルタント、ソフトウェア・エンジニアの経験者採用を行っています。