pr

テクノロジ・コンサルティング・キャリアファイル

現場の生産性を高める、“オフィスフリー”な環境を構築するITコンサルティング

「ホワイトカラーの日常業務における生産性をいかに高めるか」をミッションに掲げ、ソリューションを提案するコンサルタント部隊がいる。地震以降、高まりつつある「オフィスフリー」な働き方は、システムやツールの導入だけでは実現しない。重要なのは「企業文化への理解」と「ルールづくり」である。

  ホワイトカラーの生産性を高めるためのコンサルティング

 3月11日の東北地方太平洋沖地震以降、在宅勤務や場所にしばられないワークスタイルに注目が集まっています。これらの視点は「生産性を上げる」という点においても、非常に重要です。

菱沼昭行氏
アクセンチュア
テクノロジー コンサルティング本部
IT戦略・インフラ グループ
シニア・マネジャー

 日本のオフィスワーカーの多くは毎日、通勤電車に揺られながら出勤しています。この時間には何も価値を産み出す活動を行っていません。出張の移動時間も同様です。

 こうした無駄をどれだけ減らせるか? 生産性をどうやって高めることができるか?

 アクセンチュアの「ワークプレーステクノロジーとコラボレーションサービス」は、「ホワイトカラーの日常業務における生産性をいかに高めるか」をミッションに掲げ、ソリューションを提案しています。

 特定の業務を改善するというよりは、会議やメールといった日常的な業務にフォーカスを当てているといえば、分かりやすいでしょうか。

  ベンダーフリーだから、提案の幅は広い

 パッケージ系のソフトウェア企業は、生産性を上げるために自社製品を提案します。しかし、私たちはベンダーフリーの立場なので、特定の製品にこだわりません。お客さまの現状をしっかり認識し、生産性向上の余地がある部分を見極めた上で、利用可能なソリューションから最適なものを選び、組み立てます。

 具体的なソリューション例としては、テレビ会議システムやスマートフォン、タブレットの活用があります。「フェイス・トゥ・フェイスの会議は必須」というお客さまには、離れたオフィスをつなぐテレビ会議システムを導入することにより、移動時間の無駄を省くことができます。

 また、最近はスマートフォンが低価格化・高性能化しているため、これらのスマートデバイスを活用すれば、移動時間中でも仕事が可能になります。

  ワークスタイル変革は、段階的に進める

 具体例を挙げて「働く環境の改善によって、生産性を上げるとはどのようなことか」について、掘り下げてみましょう。

 例えば、お客さまの企業で「営業部門の生産性向上を図りたい」という課題があったとします。営業担当者は、顧客を訪問して、またオフィスに戻ってくるというワークスタイルです。「移動時間を削減するとともに、顧客訪問回数を増やせないか」「オフィスに出社しなくても、モバイル環境でオフィス同様の環境を実現できないだろうか」と考えます。

 現実的に可能かどうかを検討すると、難しい問題がたくさん出てきます。セキュリティの問題がありますし、スマートフォンだけで全業務に対応できるわけではありません。

 ですが、そこで変革を止めるわけにはいきません。最終的には「オフィスに出社しなくて済むワークスタイル」を目標としつつ、そこに到達するまでには何段階かの“ステップ”が必要です。

 コンサルタントとしては、まず小規模なトライアルから始め、効果測定を行います。そこで十分な効果が出れば適用範囲を拡大し、例えば「オフィスに週3日出社し、そのときにオフィス内でしかできない業務をまとめて実施する」といった形で、ソリューションを段階的に実現していきます。

  日々進化する、デバイスと利用者の意識

 「デバイスの進化」には常に気を配っています。特に、スマートフォンは目覚ましい進歩を遂げています。1年たてば、計画策定段階とスマートフォンの機能にズレが生じる場合も少なくありません。そのため、継続的にスマートフォンの進化をウオッチして、ワークスタイルの変革にどのように活用するかを検討するのも、コンサルタントの重要な役目です。

 お客さまの意識も変わります。以前は、インスタントメッセージング(IM)の利用はセキュリティ上の懸念があるということで、企業内での利用を禁止する例が多くありました。最近は、セキュリティなどの機能が実装された企業向けIMの製品が増えています。ビデオ会議やWeb会議も、よく利用されるようになってきました。

 技術の進化、製品の進化とともに、「組織の意識」そのものも一緒に変わっていると、この仕事をしているとつくづく感じます。

  「組織のルールや意識」
にまで踏み込んで改革する面白さ

 こうした新しいワークスタイルに変革を行う場合、必要なのはスマートフォンやパソコンといった設備だけにとどまりません。むしろ、組織としての意識改革、ルール作りがより重要なのです

 これは、かなり複雑な課題です。実際に新しいワークスタイルにする場合、「実際に従業員が仕事をしているかどうか」「上司がどう評価すればいいのか」といった、労務管理上の問題があります。オフィスという共同空間にいれば、成果はある程度見えますが、オフィスに来ない場合はどうやって評価すればいいのか――。この課題については、評価制度だけではなく、管理職の心構えについても変革が必要になります。

 同じ空間で同じ時間を共有するオフィスの効果は、「自分たちは同じ組織の一員である」という組織意識を醸成します。そのため、オフィスに社員が来ない状態でどうやって組織としての意識を保つかについても、工夫を凝らす必要があります。例えば、「毎朝、テレビ会議で朝礼を行う」ことで、組織としての意識を維持する方法が挙げられるでしょうか。

 このように、私の仕事は「ツール・環境の導入」にとどまらず、「組織改革」といった、かなり大局的な視点を含んだものです。

  企業文化に強く依存するからこそ、
テンプレートはあり得ない

 この仕事で面白いと思うのは、「これが最適解だ」という決定的なものが存在しないことです。

 導入するツールや環境、働き方のルールなどは、それぞれの企業文化に強く依存します。例えば、アクセンチュアは、インスタントメッセージについては「細かいことはあまり気にしない」文化です。「相手が会議中であってもメッセージを送るが、その代わり即時に対応できない場合は対応しなくても失礼には当たらない」という暗黙のルールがあります。一方、「相手が忙しいとき、会議中はそもそもメッセージを送るのが失礼」という考え方をするお客さまもいます。その場合は、「相手が会議中かどうかを調べて、会議中はメッセージを送らない」という運用ルールを定めて導入します。

 そのため、Web会議やインスタントメッセージング(IM)のようなツールを導入する場合、私たちはその企業がどのような考え方で仕事を進めてきたのか、よくヒアリングします。「企業文化を知ること」が基本です。

 最適なやり方はケースバイケース、定型的なテンプレートを当てはめる仕事ではありません。そこがこの仕事の面白さだと、私は感じています。

  世界中の事例を参照できる強みと面白さ

 お客さまも、テンプレートの適用をアクセンチュアには求めていません。アクセンチュアでは、グローバルで約22万人の人間が働いています。私たちの会社はいわば、「世界中の企業がどのようなツールを導入して、どのようなルールを定めているか」という先行事例の宝庫です。

 アクセンチュアではグローバル規模で、お客さまの先行事例を参照できます。この財産は私たちの強みだと自負しています。また、コンサルタントにとっても、こうした豊富な事例を参照しながら仕事ができるのは、非常に恵まれた環境ではないでしょうか。

 ※アクセンチュア「ワークプレーステクノロジーとコラボレーションサービス」について
 ※アクセンチュア「モバイル・テクノロジー・ソリューション」について
 ※アクセンチュア「インフラストラクチャ・コンサルティング」について


アクセンチュアはコンサルタントの経験者採用を行っています。

提供:アクセンチュア株式会社
企画:アイティメディア営業企画
制作:@IT自分戦略研究所 編集部
掲載内容有効期限:2011年11月30日

アクセンチュア
経験者採用募集概要

アクセンチュアでは、経験者を対象に、テクノロジー・コンサルタント、アウトソーシング・コンサルタント、ソフトウェア・エンジニアの経験者採用を行っています。