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第63回 年収ダウンでもOK? お金とやりがい、どっちが大切か

Tech総研
2009/1/13

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転職に何を期待するかといえば、やはり年収が上がることだろう。しかし、長い目で見れば、年収以外にも目を付けるべきところがある。(Tech総研/リクルートの記事を再編集して掲載)

  最新転職事情――
転職で2人の給与と生活はどう変わったか

CASE1――DOWN 通信大手子会社から大手グループの建築設計会社へ

Y.Aさん(仮名・30歳)


転職前後の給与変化

転職前 480万円
     ↓
転職後 450万円

派遣→正社員→転職で、キャリアを積み上げる

 Y.Aさんは新卒で派遣会社に登録。サーバやネットワークの管理、ヘルプデスクなどの業務でキャリアをスタートした。メーカーの社内SEとして派遣された経験が長く、そこで上記の業務に加え、セキュリティ対策、Webページ構築などの経験を積んだ。

 4年間の派遣経験を経て、2年前に通信大手企業の子会社に正社員として就職した。「派遣社員という雇用形態の不安定さが気になっていましたし、いずれは正社員でやってみたいという気持ちがありましたので」

 ただ、転職先の職場環境は決して期待していたほどのものではなかった。

 「仕事は主に、グループ内企業のシステム構築やネットワーク監視。データセンター勤務だったときはまだ良かったのですが、2008年の本社への異動後はめっきり仕事が減りました。景気の影響もあるのかもしれません。それまで月に50〜60時間あった残業がゼロになる月も。手取り給与も30万円から20万円と激減です」

 大手企業の子会社ゆえの悲哀もあった。幹部社員のほとんどが親会社からの出向。取引先はグループ内が中心で、外販で事業を拡大していくという覇気がうかがわれない。グループ内にはほかにも似たような事業を行う会社があり、親会社が本気で整理するなら、真っ先にその対象になってしまうかもしれないという不安もあった。

 「それなのに、私の上司が、何が気に入らなかったか、親会社の仕事を一度断っちゃったことがあったんですよ。それっきりその部署からは電話もこなくなっちゃった。これ、やばいです」

 一度、上司に将来の給与上昇の見通しを尋ねたことがあった。「伸びたとしても1年で1万円程度。しかも昇給する人間は限られている。たとえ役職についても、手当が3000円とか4000円、課長になってようやく1万円とのことでした。悲観しましたね」

転職初任給はダウンだが、将来への見通しは明るい

 そこで、見切りをつけることにした。2008年夏から転職エージェントを介して転職活動を始めた。狙いはもちろん給与アップ。それと、事業会社の社内SEを第1希望の職種にした。親会社の機嫌をうかがいながら仕事をするのではなく、小さくてもいいから自分でシステムを計画できる立場になりたかったのだ。

 秋に転職を決めた先は、大手製造業グループ傘下の建築設計会社。情報システム担当はY.Aさんを含め3人しかおらず、しかも上司は40代後半の課長代理と、50代半ばの部長だけという小所帯。それゆえ面接のとき「次世代のシステムはあなたに任せたい」といわれたことが、Y.Aさんの心の琴線に触れた。建築設計技術者が主体の会社ではあるが、社内システムの強化は不可欠で、ITエンジニアはそのためのスペシャリストとして見られているのだ。

 しかし、最初の1年は年収が下がることになる。

 「前職の最後の1年間は残業代を含む年収が額面で480万円。それに対して転職時の提示額は450万円でした」

 それでも納得したのは、職位が上がるたびの昇給幅が前職よりも大きいため。残業はほとんどないが、みなし残業代として10〜20時間分がカウントされるとのことだった。前職と同じグループ内子会社だが、業績ははるかに安定している。何より自分の裁量範囲が広がった。

 「まだ仕事を始めたばかりですが、自分から提案したことは通りやすい環境だと思います。これまでの経験から見ると社内システムにムダが多いことが分かり。そのあたりの改善に取り組めば、自分への評価も上がっていくと思います」

 Y.Aさんの表情に自信が戻ってきた。前職では将来への不安からちゅうちょしていた、恋人との結婚にも前向きになってきた。

年収は現状維持だが、次年度は1.2倍になる予定のS.Oさん  

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