自分戦略研究所 | 自分戦略研究室 | キャリア実現研究室 | スキル創造研究室 | コミュニティ活動支援室 | エンジニアライフ | ITトレメ | 転職サーチ | 派遣Plus |

最新データで見る「エンジニアのキャリア事情」

第72回 20年前の水準? 記録的マイナス幅の09年冬ボーナス

Tech総研
2010/2/22

第71回1 2次のページ

まだまだ不況の影響が色濃い日本経済。2009年冬のボーナスについて調査を行ったところ、ほぼ全業界、全業種にわたって軒並み減少、もしくは全面カットと厳しい結果になった。(Tech総研/リクルートの記事を再編集して掲載)

  「ボーナスが出るだけまだマシ」
というムードさえ

 長引く世界不況の影響で厳しさが予想された2009年冬のボーナス。労務行政研究所が行った東証一部上場218社を対象とした事前調査では、すでに10月段階で「平均支給額は65万9864円、昨冬に比べ13.1%の減少」と伝えられていた。これは同研究所が1970年に調査を開始して以来、最大の減少率だという。

エンジニアライフ
コラムニスト募集中!
あなたも@ITでコラムを書いてみないか

自分のスキル・キャリアの棚卸し、勉強会のレポート、 プロとしてのアドバイス……書くことは無限にある!

コードもコラムも書けるエンジニアになりたい挑戦者からの応募、絶賛受付中

 12月初旬のマスメディア報道でも、支給額は70万円程度で、前年比15%前後の減少、「20年前の水準」に戻ったとされている(2009年12月11日付日本経済新聞など)。世界不況や円高による輸出不振が業績を直撃した製造業での不振が目立つが、非製造業でも前年割れを記録しているという。

 「20年前の水準」といわれても、若い読者の多くはピンとこないだろう。20年前の1989年はバブル経済が破裂する直前。物価はもちろんインフレ傾向にはあったが、それでも当時の70万円は相当な購買価値があって、人々の消費意欲も旺盛。そんなにはもらわなかったけれど、それでも仲間と連れだって六本木に繰り出し、派手な忘年会をやったもの──というのは、当時を知る筆者の記憶だ。いかにバブルの真っただ中だったとはいえ、当時の消費者心理は極めてポジティブだった。そこが現在のマインドとはまったく違うところだ。

 近年は「ボーナスが出るだけまだマシ」というムードが強い。実際、中小企業の中には冬のボーナスを全面カットするところも出てきた。少なくとも、ボーナスが出たから、何か新しいモノを買おうという意欲は減退気味だ。これがますます消費の低迷に拍車をかけて、不況を長引かせるのだとすれば、まさに悪循環の再生産である。このスパイラルから逃れるのは相当先のことになりそうだ。

  全体平均54万円。
前年調査を2割下回る

 Tech総研が2009年12月に行った、20代後半から30代前半にかけての300人のエンジニアを対象としたボーナス調査でも、減少傾向は明らかだ。全体の平均は54万円(税込み)。これは2008年同期の調査(1000人対象)の69万円に比べると、実に2割以上の減少なのだ。調査対象は各回異なるものの、冬のボーナスが60万円台を割り込んだのは、この調査を開始して以来、初めてのことだ。

職種
分野
職種 20代
後半
30代
前半
30代
後半
IT系 コンサルタント、アナリスト、プリセールス 60万円 125万円 105万円
システム開発(Web・オープン系) 36万円 56万円 66万円
システム開発(マイコン・ファームウェア・制御系) 30万円 56万円 70万円
システム開発(汎用機系) 41万円 51万円 43万円
ネットワーク設計・構築(LAN・Web系) 45万円 47万円 42万円
パッケージソフト・ミドルウェア開発 60万円 43万円 31万円
運用、監視、テクニカルサポート、保守 58万円 63万円 54万円
研究、特許、テクニカルマーケティング、品質管理ほか 53万円 60万円 54万円
社内情報システム、MIS 30万円 49万円 43万円
通信インフラ設計・構築(キャリア・ISP系) - 59万円 55万円
電気
機械
化学系
回路・システム設計 44万円 48万円 39万円
機械・機構設計、金型設計 55万円 55万円 34万円
研究、特許、テクニカルマーケティングほか 53万円 85万円 41万円
光学技術 30万円 120万円 40万円
制御設計 0万円 52万円 30万円
半導体設計 65万円 32万円 44万円
品質管理、製品評価、品質保証、生産管理 31万円 52万円 43万円
生産技術、プロセス開発 43万円 55万円 66万円
素材、半導体素材、化成品関連 - 39万円 47万円
セールスエンジニア、FAE、サービスエンジニア - 109万円 42万円

表1 職種・年代別 2009年冬のボーナス

 年代別平均では20代後半が43.8万円、30代前半が48.2万円、30代後半が60.9万円となった。エンジニアの職種別で見ると、100万円を上回るのは「コンサルタント・アナリスト・プリセールス」のみだ。そのほかの職種については、全年代にわたって回答者がいる職種に限れば、平均額が60万円台を上回るのは「研究・特許・テクニカルマーケティング」と「光学技術」のみ。「システム開発(汎用機系)」「ネットワーク設計・構築」「パッケージソフトウェア・ミドルウェア開発」「回路・システム設計」「機械・機構設計、金型設計」「社内情報システム・MIS」「制御設計」「半導体設計」「品質管理・製品評価・品質保証・生産管理」などは、軒並み30万〜40万円台にとどまっている。

 勤務する企業の業種別で見ると、「機械関連メーカー」(92.6万円)が例外的に高く、また「家電・AV機器・ゲーム機器メーカー」(37.6万円)が例外的に低い数字となっている。だが、全体で見ると、IT・インターネット系だから高い、製造業だから低い、というような顕著な傾向は見られない。不況業種がある一方で、好況業種もある、という従来の不況とは、やや異なる結果となった。

空しい満足感。グチをこぼしても始まらない?  

● 関連記事

第71回1 2次のページ


最新DATAで見る「エンジニアのキャリア事情」 バックナンバー

自分戦略研究所、フォーラム化のお知らせ

@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。

現在ご覧いただいている記事は、既掲載記事をアーカイブ化したものです。新着記事は、 新しくなったトップページよりご覧ください。

これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。