ITエンジニア・キャリア調査2011
エンジニアは脱SIを目指すか? 4割強がソーシャルアプリ業界への転職に興味あり
@IT自分戦略研究所 編集部
2011/7/25
リーマンショック以来、IT業界の採用活動は著しく停滞した。だが、去年ごろから採用復活の兆しが見え始め、採用を再開する企業は着実に増えている。SI業界の採用活動はそれほど活発ではないものの、Web業界やソーシャルアプリ業界の急成長は目ざましく、多くの企業が積極的にエンジニアを採用している。
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今この状況で、エンジニアは転職やキャリアについてどう考えているのだろうか? @IT自分戦略研究所は2011年5月17日〜6月5日にかけて、エンジニアのキャリア意識調査を行った(集計サンプル数901件)。
調査結果によれば、エンジニアの4割以上が、ソーシャルプロバイダやSNS企業への転職に興味があるという。
■ 近い将来に転職を考えているのは3割強、半数近くは様子見
まずは、エンジニア全体の転職意識を確認しよう。全体の35.9%が、現在または近い将来に転職を考えている。現在は転職を考えていないが、良い話があれば考えてみたいという“転職潜在層”は43.4%だった(図1 転職意向)。
図1:転職意向 |
■ 情報収集は人材紹介会社が最多。直接応募や知人の紹介も多い
転職活動を実際に行っている人はもちろん、いい話があれば考えてみたいという人は普段から情報収集を行っているだろう。そこで情報収集手段を聞いてみたところ、最も多かったのは「人材紹介会社」(53.0%)の利用で、約2人に1人が利用していることが分かった(図2 転職の方法)。一方、「転職希望企業への直接応募」(48.0%)や友人や知人の紹介(30.6%)といった、独自に転職先を見つけるエンジニアも多い。
図2:転職の方法(複数回答) |
今年の傾向として特に興味深かったのはTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを利用した転職活動への意識である。TwitterやFacebook経由で転職した人は全体のわずか1%にすぎないものの、次回の手段としては12.2%の人が「使ってみたい」と答えている。
■ 半数近くのエンジニアが、非SI企業への転職に興味
@IT自分戦略研究所の読者は、4割弱がSI企業で働くエンジニアだ。去年から今年にかけて、ソーシャルアプリ業界やWeb業界が積極的にエンジニアを採用しているが、エンジニアたちはこれらの企業への転職をどう意識しているのだろうか?
図3:SNS企業・ソーシャルアプリプロバイダへの転職意向 |
聞いてみると、実際にSNS企業やソーシャルアプリプロバイダへの転職活動をしている人は全体の3.1%、興味があると回答した人は41.5%だった(図3 SNS企業・ソーシャルアプリプロバイダへの転職意向)。エンジニアの約2人に1人が、いわゆる「非SI企業」への転職を意識していることになる。
回答者プロフィール:業種 |
SI業界は、全業種の中で唯一「今後関わりたい業種」の数値が、現状の数値を下回っている(回答者プロフィール:業種)。転職をする際、SI企業にとどまるのではなく、非SI企業へ移行することを考慮しているエンジニア像が浮かび上がる。
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