@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(104)
勝負の行方は脳の鍛え方次第
@IT自分戦略研究所 書評チーム
2009/5/15
■脳は鍛えられる
<勝負脳>の鍛え方 林成之著 講談社 2006年10月 ISBN-10:4061498614 ISBN-13:978-4061498617 735円(税込み) |
「勝負脳」とは林成之氏の造語である。勝負に勝つための戦略を練る知能のことを指す。
人は正念場に追い込まれると緊張する。相手に対する恐怖心にとらわれる、集中できない。なんとなく勝てる気がしない。これらはすべて心の問題だ。心がこういう状態にあると「勝負脳」は力を発揮できない。逆に、「勝負脳」を鍛えれば、こうした問題は解決できる。
本書では「勝負脳」の鍛え方を紹介している。ポイントは9つ。
1.サイコサイバネティックス理論を応用せよ
人間が目的を達成するにはどうしたらよいかを明快に説いた理論。目的を達成するには、
- 目的と目標を明確にする
- 目標達成の具体的な方法を明らかにして実行する
- 目的を達成するまで、その実行を中止しない
を実行する。この3つを守ることができれば必ず目的を達成できる。
2.最初から100%集中せよ
3.相手の攻撃は最大のチャンス
攻撃こそ「勝負脳」を働かせた戦い方の基本形である。
4.相手の長所を打ち砕け
本当に勝ったといえるのは、相手の長所を打ち砕いて勝ったときだけである。この考え方に徹していれば、自分を高めていく道筋が見える。
5.相手の立場になって勝ち方のイメージを作れ
いまの相手の状況を読み取り、勝ち方をイメージする。
6.脳の温度上昇に注意
体中を流れる血液を冷やすこと、自律神経が敏感に反応する場所を冷やすこと。
7.脳の疲労は勝負の大敵
「仕事を楽しむこと」「友人と楽しい会話をすること」「性格を明るくすること」が脳を疲れにくくする。
8.勝負の最中にリラックスするな
9.緊張しすぎたときの対処法
- 副交感神経の機能を高める(息をできるだけ長く吐き出しながら、腹筋を締める)
- 伸筋と屈筋の協調を意識する
- 笑顔をつくる
- 目標を達成するために必要な技、作戦に集中する
(鯖)
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