@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(28)
コーチングは「傾聴」「質問」「承認」
@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/8/22
■コーチングに必須のスキル
コーチング入門 本間正人(著) 松瀬理保(著) 日本経済新聞社 2006年2月 ISBN-10:4791760468 ISBN-13:978-4791760466 872円(税込み) |
コーチングとは「他者の能力を引き出すことに優れた人のコミュニケーションを体系的にまとめたもの」(『コーチング入門』、p.12)。管理職にとって必要なスキル体系であるとされる。
コーチングにはいくつかの種類がある。代表的なのは「ビジネスコーチング」。企業の管理職が部下の育成、指導に取り組む際のノウハウ体系である。「プロフェッショナル・コーチング」というのもある。プロのコーチが企業に依頼され、問題解決のサポートをする。そのほか、「営業コーチング」「社長コーチング」「ダイエット・コーチング」「転職コーチング」など、さまざまなテーマのコーチングが存在する。
コーチングに必須のスキルとして「傾聴のスキル」「質問のスキル」「承認のスキル」がある。良好なコミュニケーションを実現するための要素が「傾聴」「質問」「承認」の3つであるといえる。
「傾聴のスキル」とは、人の話をきちんと聴く能力のことだ。人の話をただ「聞く」のではなく、注意を払って「聴く」こと。座る位置や姿勢に配慮すれば、さらに相手の話を深く聴くことができるし、相手も話しやすくなる。
質問の仕方にはいくつものコツがある。質問と詰問は違う。質問の意義は、自分が望む答えを相手から引き出すことにある。相手を責め立て、傷つけることで、自己満足を得ることが目的なのでは決してない。ゆえに、ある事象の原因を探る場合は、「人」に焦点を当てるのではなく、「事」に注目する。「なんで君はこんな問題を起こしたのか」と問うのではなく、「こういう問題が起こった原因は何か」と問うべきである。
最後に、人は承認されること、認められることで、やる気を出す。相手の欠点を指摘するのではなく、長所を積極的に褒めるようにする。(鯨)
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