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@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(35)
優秀なプロマネと深い人間理解

@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/9/2

■プロジェクト・マネージャの4つの能力

 プロジェクト・マネージャ(この本の表記では「マネジャー」)は4つの能力を有する。すなわち、

  • リーダー

  • マネージャ

  • ファシリテータ

  • メンター

である。

プロジェクト・マネジャーの人間術

Steven W. Flannes、Ginger Levin(著)
PMI東京支部、吉沢正文(翻訳)
アイテック
2007年11月
ISBN-10:4872686721
ISBN-13:978-4872686722
2100円(税込み)

 「リーダー」とは「プロジェクトのビジョンを概念的かつ明確に説明する」(『プロジェクト・マネジャーの人間術』、p.26)能力(を持つ人)のことだ。「マネージャ」とは「プロジェクトの管理の仕組みを構築する」(同)能力(を持つ人)のこと。「ファシリテータ」は「明確に意思の疎通を行う」(同)能力(を持つ人)、「メンター」は「適切なチーム行動、業務行動、組織行動を形作る」(同)能力(を持つ人)のことである。

 この4つの能力を持つ人がプロジェクト・マネージャと呼ばれる。プロジェクト・マネージャは、プロジェクトのさまざまな局面で、この4つの能力を発揮する機会に直面する。

 本書は、タイトルに「人間術」とあるとおり、対人関係の問題を的確に処理する技術について詳細な解説がなされている。プロジェクト・マネージャがあるプロジェクトにかかわる場合、いや応なく「リーダー」をはじめとした4つの能力を試されることになるのだが、この4つの能力を具体的な行動として顕在化させるには、体系化された知識の習得と訓練が求められる。

 この本がユニークなのは、プロジェクトを構成するメンバーをいくつかの類型(例えば「内向的」「感覚的」「直観的」「思考的」など)に分け、その類型ごとに心理的な側面からの対処法を詳細に記述していることにある。対処法は分かりやすく体系化されており、これらの記述を丁寧に読むことで、プロジェクト・マネージャに求められる4つの資質をいつどのように発揮すればよいのかが分かるようになっている。(鯨)

本を読む前に
上級プロジェクトマネージャになるには? (@IT自分戦略研究所)
プロジェクトマネージャは社長――統合マネジメント (@IT自分戦略研究所)
プロジェクト運営で重要な「リアリティ」とは (@IT自分戦略研究所)


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