@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(65)
竹中平蔵と4つの勉強
@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/11/10
■人生いろいろ、勉強もいろいろ
勉強には大きく分けて2つの種類がある。「天井(目標の到達点)がある」勉強と「天井がない勉強」。この2種類に「人生の武器としての勉強」と「人間力を鍛えるための勉強」を掛け合わせる。すると、
A 記憶勉強(資格試験対策など)
B 仕事勉強(プログラミング言語の習得など)
C 趣味勉強(茶道など)
D 人生勉強(古典読書など)
竹中式 マトリクス勉強法 竹中平蔵(著) 幻冬舎 2008年10月 ISBN-10:4344015681 ISBN-13:978-4344015685 998円(税込み) |
という4つの勉強がはじき出される。「人生いろいろ、勉強もいろいろ」。竹中氏はいう。学校の勉強や資格試験のための勉強に熱心なだけでは、人生を乗り切ることはできない。A〜Dまでの勉強を満遍なくこなすことが重要なのである。大変難儀なことだという気がするが、ともあれ、この本にはそう書いてある。
では、どのような指針に沿って勉強すればよいのだろうか。竹中氏は自らの勉強経験を基に9つの規則を導き出した。すなわち、
- 常に目標を2つ持て
- 逆算して計画せよ
- 何事も基本がすべて
- よきライバルを持て
- メモを持ち歩け
- 時間はつくるもの
- 人と群れるな
- 自分のためにカネを使え
- よく寝よ
だ。引きあいに出される例がユニークである。いくつか紹介する。
財務省の官僚の話。マスコミへの情報提供や政治家への根回しといった極めてデリケートな調整を完璧にこなすため、彼らは何事もち密にメモを取る。某新聞社の締め切り時間や記者の得意分野、部長の性格などなど。
時間をつくる方法の1つとして、上手に宴会を抜け出すテクニックも紹介している。なるべく身軽な格好で参加すること。鞄やコートはオフィスに置いておく。出口から一番近い場所に座る。そのうえで、宴会には最初から出席するべし。カラオケの場合は最初に歌ってしまう。すると「参加している」感をアピールできる。すきを見計らって、サッと抜け出す。(鯖)
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