学びの秋は、この記事でスキルアップ!
長谷川玲奈(@IT自分戦略研究所)
2007/8/29
ITエンジニアの永遠のテーマである「スキルアップ」。これから涼しくなるいまの時期に、何か新しいことを学ぶ計画を立ててみませんか。
@IT自分戦略研究所では、スキル創造研究室を中心に、皆さんのスキルアップに役立つ記事を掲載しています。今回はこの中から、比較的新しい記事を選んで紹介したいと思います。
■いまから学ぶ! Linux、Java、XML
今後身に付けたいスキルとしてまだまだ人気の高い、LinuxとJava。現在の業務ではLinuxやJavaを使っていないけれど、いまから学びたい……という人にお薦めしたいのが、「Linuxをいまから学ぶコツ教えます」と連載「いまからでも遅くないJava」の「いまシリーズ」(勝手に命名)です。公開時、非常に人気のあった記事です。
「Linuxをいまから学ぶコツ教えます」は、Linuxについて最低限知っておいた方がいい知識として6つを挙げ、次に学習の流れを考え、それに沿って学ぶ方法を紹介しています。
A.目的設定 ↓ B.インストール ↓ C.コマンドの学習 ↓ D.Linuxの構造の理解 ↓ E.目的に関する学習 ↓ F.目的達成 すべてに共通していえることですが、理論と実践をバランス良く習得していくことが重要です。理論だけで実践できなければ意味がありませんし、実践だけでなぜそうなるかの理論が分かっていないと、本当の意味で理解したことにはなりません。 前述したとおり、Linuxは誰でもその理論を学べる土壌がありますし、それをすぐに実践することができます。こういった意味ではLinuxは学習教材としての性質も持っているといえるでしょう。 「Linuxをいまから学ぶコツ教えます」より |
「いまからでも遅くないJava」は、まずJavaの世界をイメージしてから実際に簡単なプログラムを作成し(第1回 Javaの世界、イメージできる?)、そのプログラムを振り返りつつオブジェクト指向のメリットを確認し(第2回 オブジェクト指向、本当に分かってる?)、最後にJavaの学習方法を知って今後に生かす(第3回 では、Javaをどうやって覚える?)という流れで進みます。
身の周りの出来事をオブジェクト指向的な見方でとらえるよう、普段から心掛けてみてください。それがJavaプログラミング上達の極意です。 「Javaでできないことはない」ということを前提に学習することは、Javaの広大な可能性を知ることになり、きっと楽しいものになると思います。 「いまからでも遅くないJava(3) では、Javaをどうやって覚える?」より |
■そのほかにもJava関連の記事
ほかにJava関連の記事でお薦めなのが、「ギャップを乗り越えてJavaエンジニアになる!」。「Javaで必要なのは周辺環境の知識」「Javaにはマニュアルが存在しない?」など10のポイントを紹介し、ほかの言語からJavaにスイッチするための心構えを解説します。
Javaへのスキルチェンジ組のエンジニアを対象に研修をしていたときの話です。受講者の方から「分からないことを調べたいのですが、リファレンスはどこにありますか」と聞かれたことがありました。 オープンソースの世界に慣れてしまった私は「はっ」とさせられたことを覚えています。確かにベンダ系の言語の多くでは、開発環境が有償ということもあって、充実したマニュアルやリファレンスのたぐいが1カ所にまとまって存在します。大体の問題はそのマニュアルを読めば解決することができます。 しかし、Javaのようなオープンソースの世界では、製本されたマニュアルはあまりありません。あっても英語のものや簡素なものが多いです。情報はWeb上に点在しているのが実情です。 そこで必要になるのが、問題に直面したときの解決手法です。どのようにして目的の情報を探し出すのか、自分なりの方法を身に付けるようにしてください。 「Javaにはマニュアルが存在しない?」より |
ある教育ベンダの人から「知らなくてもできてしまうけれど、根っこを理解していいモノを作るためには必要」と聞いたXML。こちらも「いまシリーズ」(?)として、連載「いまだから学びたいXML」で紹介しています。
XMLはシステム間でのデータ連携に向いている、文書管理に適している、などとよくいわれるが、そのような知識だけで頭を固くしてはいけない。 XMLが適した領域は現在どんどん広がっている。いま流行のRSSやAjaxなどでXMLを利用しているのはご存じだろう。オープンソース系のソフトウェアの設定ファイルなどもXMLファイルであることが多い。それは、ソフトウェアのバージョンアップの際にソフトウェア開発者が楽をできるからだ。GUI設計などでもXMLを使うツールが増えている。 「いまだから学びたいXML(3) 学んだ知識を生かす」より |
■ORACLE MASTERはコレで目指せ!
不動の人気を誇っているのは、連載「ORACLE MASTER Bronze SQL基礎I講座」「ORACLE MASTER Bronze DBA講座」「ORACLE MASTER Silver DBA講座」です。
出題分野を1つ1つしっかり押さえ、覚えたことを例題で確認して、資格取得を目指してください。
例題を集中して解きたい人向けの記事が「実力試験・2006年秋編! ORACLE MASTER Bronze SQL基礎I」「実力試験・2006年秋編! ORACLE MASTER Bronze DBA」「特集・前半戦終了! ORACLE MASTER Silver DBA 重要ポイント解説」です。学習後の総まとめにいかがですか。
Oracle Databaseの作成 ■ひと言ポイント Oracleソフトウェアのインストール同様、DBCA(Database Configuration Assistant)の画面の遷移をよく見ておきましょう。 テンプレートを使用してデータベースを作成するため、各テンプレート(汎用、トランザクション処理、データウェアハウス、カスタムデータベース)の違いは重要です。 「特集・前半戦終了! ORACLE MASTER Silver DBA 重要ポイント解説」より |
■今後必要なプロジェクトマネジメントスキル
ここで、教育ベンダに聞いた「注目のスキル」について紹介しましょう。「いまお薦めのスキルはこれだ! 2007年春版」では、教育のプロ3社に、若手エンジニアが今後学ぶべきスキルを聞いています。各社のアドバイスがたくさんの記事、スキルアップ計画に役立ててください。
「ピンポイントでトラブルシューティングに役立つ話題が欲しいという人が多いのですが、そうしていると多分追いつかなくなります。つまり、トラブルとトピックが1対1で結び付いていると、トラブルが100あったらトピックも100必要なことになってしまうのです。基礎をしっかり学ぶことでトラブルの6割が解決できれば、あとの4割は予測できるようになります。そういう意味でも、若い人には特に基礎を学んでほしい」
「若手から中堅になるに従って、周りへの影響力を増していかなければいけない。社内ではリーダーシップが、社外ではお客さまとの会話をきちんと進め、調整力を発揮するという点でファシリテーションなどがだんだんと必要になってきます。コミュニケーションをベースに調整力、交渉力、部下育成力など、社内外に意識を向けたスキルをバランスよく学んでいくのがいいのではと思います」 「いまお薦めのスキルはこれだ! 2007年春版」より |
これから必要なスキルとして3社がそろって挙げていたのが、プロジェクトマネジメント。連載「プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座」では、現場で実際によく見られるシチュエーションを取り上げ、プロジェクトマネジメントの実践ポイントを紹介しています。矢見雲マネージャ、出来杉マネージャの2人のケースから、プロジェクトマネジメントの勘所を学びましょう。
矢見雲マネージャの発言 「向こうのプロジェクトは『頑張って間に合わせます』っていっているけど、大丈夫かなあ」 「とはいえ、こちらが作ってあげるわけにもいかないしなあ。まあ、仮にそれで遅れてテストできなくてもこっちの責任じゃないし、もう少し待ってみるとするか」 出来杉マネージャの発言 「向こうのプロジェクトは『頑張って間に合わせます』っていっているけど、もし間に合わなかったらこちらのテストにも影響が大きいな。対策を考えよう」 「プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座(8) できるPMの決め手は「リスクマネジメント」」より |
■ある若手エンジニアの体験から……
最後はちょっと視点を変えて、プロジェクトの現場から得られるスキルに関する記事を。
若手エンジニアが現場でぶつかったあれこれを一緒に体験できるのが、連載「開発現場で学べること」と「システム開発プロジェクトの現場から」。開発現場は毎日の仕事の舞台であると同時に、学びの場でもあります。2人の先輩エンジニアとともにさまざまな現場を体験し、ITエンジニアとして活躍するための総合的なスキルを身に付けてみませんか。
プロジェクトには誰かが知っているけど、明文化されていない重要な情報が至るところに転がっている。読者の中に、次のようなエピソードに共感できる人はいらっしゃらないだろうか。 ある日、突然アプリケーションがうまく起動しなくなった。各種調査をしたが、なかなか原因を特定できず、無駄に時間が過ぎていく。仕方なくほかのエンジニアに発生した不具合を話したところ、彼は先日全エンジニアが共通で使用しているサーバ環境を変更したことが原因だろう、というのだ。彼いわく、ちょっとした変更だったために、ほかには影響がなく、たとえ不具合があったとしてもすぐに原因に気付くだろうと勝手に思い込んでいたらしい。 「開発現場で学べること(10) プロジェクトが失敗する不吉な匂いとは」より |
やっとの思いで契約にこぎつけ、ほっとしたのもつかの間、今度は発注部門の担当者からの厳しい要求が待っていました。 この方は以前から、ITサイドにとって手ごわい存在として有名でした。予算が決まった後からできるだけ多くの要求を出し、少しでも多くの機能を実装させようというポリシーの持ち主だったのです。「これも当然やってくれるんですよね?」というひと言に、これまでも多くのメンバーが泣かされていました。 このときもそのようなノリで、要求を提示されたのです。 「システム開発プロジェクトの現場から(4) 定まらない要件、ユーザーからのむちゃな要求」より |
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