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「使い捨てエンジニア」にはなりたくない! それなら「マネジメント能力」を身に付けるべし



マネージャ育成が企業を強くする
  市場で広く求められているリーダーシップやマネジメント能力。こうしたスキルを自分のものにできないITエンジニアは、ある一定の年齢を迎えた時点で「使い捨て」にされてしまう可能性がある。いま、求められているマネジメント能力とは何か。いかに身に付ければいいのか。70名以上のITエンジニアを束ね、多くのプロジェクトマネージャを育て上げたテンアートニの山ア靖之氏に聞いた。  

 

マネジメント能力「プラスアルファ」
リーダーシップを発揮しろ!

山ア靖之氏
株式会社テンアートニ
執行役員
プロダクト&SIビジネスユニット
Webソリューション 部長
山ア靖之氏

 経済産業省が全国の企業約30万社を対象に実施した「人材ニーズ調査」(平成16年度版)によると、企業が最も求めているのは「ヒューマンスキルを備えた人材」だという。実に全求人数の70%以上でコミュニケーション能力や対人能力が求められている。

 この傾向は、ITエンジニアの世界でも同様だ。リーダーシップとマネジメント能力を発揮し、プロジェクトを成功に結びつける人材へのニーズが急速に高まっている。

 多くのITエンジニアがプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャを目指して日々仕事に打ち込み、技術を磨き、知識や経験を積み重ねているにもかかわらず、システム開発の現場では依然として「プロジェクトマネージャ不足」が指摘されている。正確に記せば「プロジェクトマネージャを名乗る人」はいても「優秀なプロジェクトマネージャ」がいない。理由はマネジメント能力の欠落だ。

 しかし「マネジメント能力を身に付けろ!」といわれても、例えば日々コーディングに追われているプログラマにとって、そんなチャンスすらないのが実情だ。一方、優秀なプロジェクトマネージャが欲しい企業側にしても、(OJTで)自社内で育てあげるだけの余力も時間的余裕もない。IT業界全体として、優秀なプロジェクトマネージャが育ちにくい、育てられないという「負のサイクル」が存在しているかのようにも思えてしまう。

 マネジメント能力とは予算や人材、スケジュールをうまく管理できるスキルといえる。しかし、どうやらシステム開発の現場では、そうしたマネジメント能力だけではない「プラスアルファ」が要求されているようだ。山ア氏は次のように語る。「システム開発の現場では、緻密(ちみつ)に計画を立案してプロジェクトに臨んでも、そのとおりに進ちょくしないことが多々あります。アクシデントが発生し、リカバリが必要になる。ただでさえ過酷な業務なのに、追い討ちをかけるようにリカバリが必要になると、もうチームが疲弊し切ってしまうことも多いのです。それでも何とかプロジェクトチームのメンバーのモチベーションを高めて、それを維持しながらシステム開発を成功に導く……。土壇場でリーダーシップを発揮して『人を動かす能力』こそが求められるのです」

 プロジェクトマネージャの仕事とは「いかに短納期で正確かつ低コストにITシステムを構築するか」に尽きる。山ア氏によればプロジェクトマネージャ、あるいはプロジェクトマネージャを目指すITエンジニアであれば、まずは「ソフトウェアエンジニアリングの知識、PMBOKに代表されるプロジェクトマネジメントの知識体系を自分で勉強して理解して身に付けておくことは必須」だという。その「マネジメントの基礎」の上に「土壇場でのリーダーシップ」が求められるのだ。

 「プロジェクトとは『組織』で遂行するもの。人を扱う能力に長けているプロジェクトマネージャほど、組織の力を強固にでき、アクシデントを乗り越えていける」(山ア氏)。リーダーシップこそが求められているのだ。

 

ロジカルな現状分析と遂行
そして「情熱」こそ管理者の条件

山ア靖之氏

 山ア氏のアドバイスによると、優秀なプロジェクトマネージャには「マネジメントの基礎とリーダーシップ」が求められる。このうちマネジメントの基礎については、知識体系やベストプラクティスを学ぶことで身に付けていくことが可能だ。しかし、問題はリーダーシップ。山ア氏はいかにしてリーダーシップを身に付けさせているのだろう。その方法を聞いてみた。「プロジェクトが火を噴き、修羅場となったら私自身が介入します。いよいよとなったら、たとえ深夜でもチームの全員を集め、『いつまでにリカバリを達成する』という目標を明確にし、次に『いま、何が起きているのか』という現状認識を全員で共有します。そのうえで各人が『何をすべきか』を明確にしてメンバーに割り振っていきます」(山ア氏)

 「目標の明確化」「現状の共通認識」「課題解決のための具体的な指示」の3点セットをロジカルに遂行する。その姿をチームメンバー全員に見せることで、「土壇場でのリーダーシップとは何か」について、メンバー自らが「気付くこと」を促しているのだ。それだけではない。「問題解決のためにはモチベーションを高めることが不可欠。リーダーがボソボソと話していてチームの士気が上がりますか。上に立つ人間ほど、メンバーをその気にさせるだけのエネルギーがなくてはなりません。私自身、情熱を持って本気モード全開で語りかけます。ロジカルに現状を説明し、情熱をもって修羅場を乗り切る雰囲気を作る……。不思議なことに、ITエンジニアはそういったときに『戦闘モード』に切り替わるのです(笑)」(山ア氏)

 ロジカルな現状分析と遂行、そして情熱。さらに山ア氏は「人間としての信頼関係もとても大切」という。「信頼関係のベースがない組織に困難を乗り越える力はありません。私自身も普段からメンバーとのコミュニケーションを大切にしています。メンバーの人柄を知っておくことも重要ですが、それ以上に大切なのは私自身が『どういう人間なのか』をメンバーには知ってもらうこと。『あの人、誰だったっけ』なんていわれるリーダーでは困難を乗り切ることは不可能でしょう」(山ア氏)

 メンバーとの信頼関係を築き、緊急時には自らが現場に乗り込みチームを引っ張る姿を見せることで、チームとして組織として、ここ一番に最大限の力を発揮できるようにマネジメントする。それこそ「山ア流マネジメント」といえる。いかにしてこの手法を確立したのだろうか。「若手エンジニアのころ、火を噴いているプロジェクトにアサインされたことがありました。3日間で250人ものITエンジニアが不眠不休でリカバリに取り組むほどの緊急事態。そのときのリーダーが強烈でした。メンバー全員を集め、状況を説明し仕事を割り振っていく。そして、モチベーションを高める語りかけ……。率直に『カッコいいな』とあこがれました」(山ア氏)。この体験から、山ア氏もリーダーシップとは何かについて「気付いた」のである。

 ITエンジニアであれば誰でも、不眠不休でリカバリに取り組んだ経験があるはずだ。そのとき、何を感じるか、何を学び取るか……。プロジェクトマネージャを目指すITエンジニアでも、「何かを感じ取ってやろう」というモチベーションがなければ「気付き」は訪れず、リーダーシップやマネジメント能力とは何かも分からないままだろう。

 ただし、山ア氏は「リーダーシップだけでは強力な組織は作れない」とも指摘する。「メンバーのモチベーションを高め、プロジェクトを成功に導けばそれで優秀なプロジェクトマネージャかといえば、そうとも限りません。プロジェクトマネージャとはリーダーであると同時に『管理者』。チームのベクトルを会社全体と同じ方向に向ける必要があります」(山ア氏)

 自分がまとめるチームを強力にするだけでは、いわば「チームリーダーの仕事」だ。管理者である以上、社員的な発想ではなく、会社という組織の中に存在している管理者としての視点を持ち、全社的な組織体として強固になるための発想の転換も求められるのだ。

 

ITエンジニア個人も企業側も
「何を学ぶべきか」を真剣に考えるとき

山ア靖之氏

 山ア氏のアドバイスは示唆に富んでいる。そのアドバイスを基に、いま一度、プロジェクトマネージャを目指すITエンジニアとして身に付けておくべきスキルを整理してみよう。

  • 「PMBOKなどマネジメント能力の基礎」+「土壇場でのリーダーシップ」
  • 「ロジカルな現状分析と遂行」+「メンバーのモチベーションを高める能力」
  • 「管理者としての発想」

 この3つが「使い捨てエンジニアにならないためのポイント」かもしれない。同時に、プロジェクトマネージャという「管理職」にステップアップするために必須のスキルともいえる。強力なリーダーシップを発揮する優秀なプロジェクトマネージャがすでに存在する職場であれば、その背中を追いかけていくことでこれらのスキルを習得していくことができるだろう。しかし多くの場合、優秀なリーダーは存在せず、企業は育成するノウハウを持っていない。どうすればいいのか……。

 そんな問題を解決する選択肢の1つとして「管理職の育成・研修コース」の活用を考えてみてはいかがだろう。例えば、管理職教育において40年以上の実績を誇る社員教育研究所のコースは、上記の3つのポイントを網羅しているのが特長である。同社の企画推進本部黒田紀夫氏はこう語る。「目標を設定し、『目標−現状=課題』という思考で課題を解決していく。同時にその過程で部下のモチベーションが下がらないようにする。それらが管理職の仕事であるということを研修参加者自身が『発見する』。人は聞いたことは忘れてしまうが、自ら発見したことはなかなか忘れないものです。それが当社の管理職研修の目的であり、コンセプトです」

 黒田氏によれば、「例えば『部下とコミュニケーションを取る』『説得力のある説明をする』『情熱を持ってプロジェクトに取り組む』など、管理職として必要なことは多くの人があいまいな知識として知っている、もしくは知っていると『錯覚』している、あるいはまったく知らない。当然『実践』ができない。研修では徹底した反復訓練を通じて『こんな簡単なことができていなかったのか。こうやればいいのか』と体感してもらうのです」(黒田氏)

 山ア氏のアドバイスにあったマネジメント能力を習得するためのポイントを体感できる研修ともいえそうだ。

 多くの企業にとってITが重要な経営インフラとなっているいま、そのシステムを短納期に低コストで正確に開発することはシステム開発会社の社会的責任でもある。システム開発会社には、優秀なプロジェクトマネージャ育成のためにITエンジニアにマネジメント能力を習得させる機会を提供する義務があるともいえるし、ITエンジニアは自らの力でその機会を得るように行動を起こすことが求められる。

 「ITシステムは『人』が開発するものだ。『人が動いて』プロジェクトが進行する。『人が思いどおりに動かずに』プロジェクトが失敗する事例は多い。だからこそマネジメント能力が求められているのです」(山ア氏)

優秀なマネージャを育成するマネジメント能力強化研修とは?

PMに不可欠のマネジメント能力の強化ポイント、それはヒューマンスキルの向上だ。「マネジメント能力強化研修」は、ビジネスの根底にあるヒューマンスキルの重要性を徹底指導します。

■管理者養成基礎コース
・訓練コース
管理者としての意識・行動力・表現力等、管理者に必要不可欠な基礎能力を徹底強化

■現代の管理学T
・セミナーコース
「目標設定・現状分析・問題解決・部下育成・コミュニケーション」管理者の基礎知識をマスター

※送付資料のサンプル

上記以外にも様々なコースがございますので、お気軽にお問い合わせください(カスタマイズ研修もご相談ください)。

マネージャ育成に役立つ資料と実力が確実に付く研修のご案内を特別にお送りいたします。

再考 人材育成シリーズ
その1
プロジェクトのデスマーチはPMを育成しない企業側の責任?!
その2
会社の成長は社員の育成法で決まる?!
その3
仕事の成果を上げるコミュニケーションとは?
その4
コミュニケーション能力が仕事の出来を左右する

提供:株式会社社員教育研究所
企画:アイティメディア営業本部
制作:アイティメディア営業本部
掲載内容有効期限:2006年4月30日


マネージャ育成に役立つ資料と実力が確実に付く研修のご案内を特別にお送りいたします。

会社概要
■株式会社社員教育研究所

■本社
東京都新宿区西新宿1-1-6ミヤコ新宿ビル

■設立
昭和42年3月

■代表取締役会長
財部 一朗

■事業内容
・一般企業の管理者の合宿訓練による能力開発
・各種セミナーの開催
・企業内教育の視聴覚教材の企画、制作、販売
              

マネジメント能力強化研修

社員教育研究所の研修は「本物の知識を習得する研修(セミナーコース)」と、「本物の知識を使えるようにする研修(訓練コース)」の2つを両輪とし、お互いに相乗効果を発揮するように設計されています。

■管理者養成基礎コース
・訓練コース:

管理者としての意識・行動力・表現力等、管理者に必要不可欠な基礎能力を徹底強化

■現代の管理学T
セミナーコース
「目標設定・現状分析・問題解決・部下育成・コミュニケーション」管理者の基礎知識をマスター

上記以外にも様々なコースがございますので、お気軽にお問い合わせ下さい。(カスタマイズ研修もご相談ください)

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無料体験説明会

百聞は一見にしかず…。
研修の一部を、無料でご紹介。研修の内容をご理解いただき、導入の目安にしていただきます。

■管理者養成基礎コース
5月16日(火)
14:00-
岐阜県岐阜市 岐阜県県民ふれあい会館
5月22日(月)
14:00-
東京都豊島区 かんぽヘルスプラザ東京
5月26日(金)
14:00-
愛媛県松山市 松山市総合コミュニティセンター
6月1日(木)
14:00-
大阪府大阪市 大阪商工会議所
6月16日(金)
14:00-
愛知県名古屋市 名古屋市民会館
6月21日(水)
14:00-

北海道札幌市 メルパルクSAPPORO

7月5日(水)
14:00-
大阪府大阪市 大阪商工会議所
※上記以外にも多数日程・開催場所のご用意がございますので詳しくはお問い合わせください。

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