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ITコンサルタントの1日を追う!

第3回 大学で講義、子どもと散歩。ITコンサルの多忙な休日

アクセンチュア 齋藤博史
2008/12/15

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8:00―― 起床、朝食

 「明日は遅く起きよう」と前の日から決めていても、休日の朝はスパッと目が覚めてしまいます。「早朝覚醒は年のせい」といわれますが、私の場合、平日には熟眠障害っぽいところがあるので、まだ関係ないと思っています。

 そういった私の事情とはまったく無縁に、例の3人娘は平常どおりすでにスタンバイOKです。いつのころからか「週末は父親が会社に行かない」ということを学習したようで、期待に目を輝かせながら、食事を早く終えるよう急かすのです。

10:00―― 子どもたちと近所の公園へ

 私の家のすぐ前には、きれいに整備された程よい規模の公園があります。近所には、最近では珍しく子どもたちが大勢いて、休日ともなると朝早くから歓声が聞こえてきます。街を歩いているとかなりの人数の子どもたちに出くわします。「少子化」という言葉がかすんで見えるほどです。もちろん今日は私も、久しぶりにわが家の子どもたちを連れて行きます。

 公園でひとしきり駆け回って満足した子どもたちは、不思議なことに今度はまたほかの、似たような感じの公園に行きたがるのです。そこでする遊びもまた一緒。「子どもの世界にも『マーキング』があるのかな?」と、よく思うものです。

12:00―― 昼食、出発

 今日は、大学での講義がある日です。受ける側ではなく、授ける側です。基本的には土曜に行いますが、たまに金曜日に行うこともあります。

 いったん子どもたちとの遊びを切り上げ、家で昼食を取り、大学に向けて慌ただしく出発です。

13:00―― 大学到着、講義開始

 大学に到着しました。あるプロジェクトのクライアントの関係者に依頼されたことがきっかけで、これまで数回、講義の機会を得ています。いまは学部1、2年生を対象とした共通科目を担当しています。

 1時間半にわたる単位認定科目の講義を1人で担当するには、意外と体力が必要です。学生時代は授業を寝て過ごしていたこともありましたが、担当する先生方は大変な準備をして授業に臨んでいたのだと知り、いまさらながら申し訳なく思う次第です。

 13:30、講義を開始します。400人収容の大講義室は、今日もほぼ満席です。以前の私だったら、緊張のあまり過呼吸になり、まともに話などできなかったでしょう。人間、場数を踏めば慣れてくるものです。クライアントの社長や取締役の方々と、極度の緊張を強いられながら意見を交わしてきた経験も生かされているのでしょう。いまでは400人を前に話をすることが「快感」ともいえるほどです。広い大講義室の教壇の端から端までゆっくり歩きながら、落ち着いて話ができる自分に驚くばかりです。

 今日の講義は、私が大学院生時代に研究を行っていた開発経済論の話から始めました。発展途上国への国際援助に関するNGOでの活動の経験を踏まえ、いかに理論と実践を融合させるかについて、私なりの考え方を伝えました。現在のアクセンチュアの業務ではどのように社会的貢献を行っているか、今後はどうすべきかを夢中になって話しているうちに、講義終了の時間が迫ってきました。

 質問がないかどうかを問い掛けると、多くの学生さんの手が挙がりました。退屈な授業ではなかったか心配でしたが、関心を持ってもらえたようで安心です。講義終了後には、質問者の列ができるほどでした。

 その後、学生さんとの進路相談を行い、帰途に就きました。

 蓄積された経験をアウトプットできるこのような機会は、私にとって本当に貴重なものです。自分がこれまで行ってきたものが、客観的な視点にさらされることにより検証可能になると考えるからです。

 自分からの情報発信が契機となって、人の動きや組織としての取り組みなど新たな潮流が生まれると思うと、じっとしてはいられない気になってしまいます。


家族との散策、そして月曜からの仕事の打ち合わせ  

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