ITエンジニアが欲しいビジネス・ヒューマンスキル
@IT自分戦略研究所 編集部
2008/12/11
@IT自分戦略研究所の読者調査を参考に、ITエンジニアのビジネス・ヒューマンスキルに対する意識を考察した。経営者や組織内のリーダー的ポジションを望む層は、ビジネス・ヒューマンスキルの獲得に積極的な姿勢を見せている。
■ ビジネス・ヒューマンスキルの獲得意欲が高い
@IT自分戦略研究所の読者調査*によると、ITエンジニアが保有しているビジネス・ヒューマンスキルとして最も多かったのは「ロジカルシンキング」(25.4%)だった。「プロジェクトマネジメント」(25.2%)、「業界知識」(24.0%)、「プレゼンテーション」(22.3%)が後に続く(図1 「ビジネス・ヒューマンスキル保有状況」)。
(*調査期間:2008年10月21〜31日、集計サンプル数913件)
図1 ビジネス・ヒューマンスキル保有状況 |
回答者が現在保有しているビジネス・ヒューマンスキルは、上記のように、いくつかに絞られているが、「今後身に付けたいスキルは何か」との質問に対する回答を見ると、いずれのスキルに対しても高い獲得意欲を有していることがうかがえる。回答率が40%を超えているものは、「経営」「プレゼンテーション」「リーダーシップ・コーチング」「プロジェクトマネジメント」「英語」。これらのスキルを有するのは、多くの場合、組織の中核で活躍する幹部候補の中堅層であろう。回答者の多くは、近い将来、組織内のリーダー的立場を望んでいると考えられる。
このことは、回答者のプロフィールからも推察できる。
本調査における回答者の平均(加重平均)は36.1歳である。最頻値は30〜34歳だ(図2 「回答者プロフィール:年齢分布」)。現時点の(回答者の)職務で最も多いのは、「システム分析・SE」(21.6%)で、その後に「プロジェクトマネージャ/リーダー」(14.2%)、「プログラミング/テスト」(12.6%)、「システム保守・運用・管理」(11.8%)が続く(図3 「回答者プロフィール:職務内容」)。彼らは、今後どのような職務に就きたいと考えているのだろうか。「プロジェクトマネージャ/リーダー」(14.3%)の人気は現状と変わらないが、「ITアーキテクト」(12.9%)、「ITコンサルタント」(12.3%)、「システム分析・SE」(10.8%)、「経営/経営企画」(6.3%)なども人気がある
図2 回答者プロフィール:年齢分布 |
図3 回答者プロフィール:職務内容 |
これらの職務に就いている人々は、高度な技術スキルを有するだけではなく、チームで仕事ができる協調性、チームをけん引できるリーダーシップを備えているものだ。連載「IT企業のための人事制度導入ノウハウ」の執筆者であるクレイア・コンサルティングは、優秀な人の定義を「チームで仕事ができること(優れた技術力を持っているのは当然)」とする。高い技術力の保持という要素は、優秀な人を定義する場合の必要条件にはなるが、それ単体で十分条件になることはできないのである。
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