自分戦略研究所 | 自分戦略研究室 | キャリア実現研究室 | スキル創造研究室 | コミュニティ活動支援室 | エンジニアライフ | ITトレメ | 転職サーチ | 派遣Plus |

特集:勉強会の夏、カンファレンスの夏

第4回 牧大輔氏インタビュー「YAPCで人とのつながりを」

岑康貴(@IT自分戦略研究所)
2009/8/27

世界最大級のPerlカンファレンス「YAPC::Asia Tokyo」が今年も開催される。今年から運営を担当するJPAの代表理事 牧大輔氏に今年のYAPCの見どころを聞いた。

第3回1 2次のページ

 世界中のPerlハッカーが集う巨大カンファレンス、YAPC::Asia Tokyo。今年は9月10日から11日にかけて、東京工業大学 大岡山キャンパスで開催される

 昨年まではPerlコミュニティが主催していたYAPC::Asia Tokyoだが、今年は「Japan Perl Association(JPA)」が正式に運営を引き継ぐ。何が変わり、そして何が変わらないのか。今年の見どころは何か。JPA 代表理事の牧大輔氏に「開催直前インタビュー」を行った。


今年の準備は「大体終わってます」

―― 開催前のお忙しい時期だと思いますが、準備状況を教えてください(編注:取材は8月17日に行った)。

エンジニアライフ
コラムニスト募集中!
あなたも@ITでコラムを書いてみないか

自分のスキル・キャリアの棚卸し、勉強会のレポート、 プロとしてのアドバイス……書くことは無限にある!

コードもコラムも書けるエンジニアになりたい挑戦者からの応募、絶賛受付中

 実は大枠の準備は終わっているんですよ。

―― 本当ですか! まだ時間があるのに、早いですね。

 あとはチケットの追加販売について決めるのと(編注:取材後、8月21日よりチケットの追加販売が開始)、海外スピーカーの資料を翻訳する作業くらいですかね。資料は毎年、直前にならないと送られてこないので、きっと直前作業になるでしょうね。まあ、細かい詰めはまだまだありますが、大枠は大体、終わってます。

―― 毎年、こんなにスムーズに準備は終わるものなのでしょうか。

 いえ、いつもぎりぎりまでやっていたと思います(笑)。たしか昨年は、1カ月前にまだ基調講演が決まっていない、という状況だったと聞いています。今年は僕が中心になったのですが、性格的に「前倒しでやりたい」というところがあるので、自分が先に手を回せる部分の準備は早めに進めました。

―― スタッフは何人くらいで準備をされているのですか。

 JPAの理事全員(4人)プラス、事務の手伝いをしてもらっている人が2人くらい。あとは当日のボランティアスタッフですね。

牧大輔氏
JPA 代表理事 牧大輔氏

変わったこと、変わらないこと

―― 昨年まではPerlコミュニティ主催だったものが、今年から正式にJPA主催に変わりました。それによって変わったことはありますか。

 昨年までのYAPC::Asiaは、有能な人が2〜3人いて、どんどんやっちゃう、という感じだったんです。僕ははたで見ていて、あれよあれよという間に準備ができていく。ところが、ちょっと恥ずかしい話ですが、今年はその方たちに協力してもらってはいるものの、運営に直接参加していただいているわけではないので、ノウハウがちゃんと継承されていない。今年はしっかり記録を残していくようにしています。

―― JPA発足のきっかけとして「YAPC::Asiaの運営母体」という点は大きいと思います。運営母体ができたことの影響はありますか。

 一番大きいのは「(未来に)お金を取っておける」ことです。昨年までは、その年のお金はそのときに使い切らないといけなかったので。節約してたら余っちゃって、豪華な懇親会を開いたりとか。今年以降はこの資金を使って次のYAPCなり、Perlのための事業に回せるようになるというのが大きいですね。

―― 逆に、変わらない点は。

 セッションのクオリティを落とさない、ということです。ここを変えてしまうとまずい。あとはこれまで同様、技術的なテーマなどは設定しません。

―― そういえば確かに、YAPC::Asiaはその年その年のテーマはありませんよね。RubyKaigiやLightweight Languageカンファレンスはテーマがありますが。

 今まで10年くらいこのコミュニティを見てきた結論として、Perlハッカーの人たちは開拓者気分旺盛(おうせい)というか、放っておいた方が楽しいことをしてくれるという気がしていますので。

 全体のテーマを決めても、それに縛られてくれるスピーカーがあんまりいない(笑)。ただ、JPAとしては、今年は「企業向け」という部分はちゃんとやりたいと考えています。

―― JPAを立ち上げて、代表理事としてYAPC::Asiaを運営するという点で、プレッシャーはあるのでしょうか。

 ないわけではないですが、重圧で死にそうということはないですね。ただ、例えばYAPCに関していえば、内容を充実させることはもちろん、昨年まで考えていなかった「金銭面での成功」も目指したいです。それが翌年につながりますからね。

 こうやってPerlの団体を立ち上げて、みんなを巻き込んじゃったわけですから、来年以降も継続していく、というところをかなり意識しています。

第3回1 2次のページ

自分戦略研究所、フォーラム化のお知らせ

@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。

現在ご覧いただいている記事は、既掲載記事をアーカイブ化したものです。新着記事は、 新しくなったトップページよりご覧ください。

これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。