第2回 初めてのお客さま訪問で遅刻しちゃった!
ナレッジエックス 中越智哉
2007/5/9
■遅刻が分かったときにすることは?
帰社したしんじ君ががっくりして席に戻ると、ちょうどそこへ面田さんが通りかかりました。
面田さん | 中山君、お疲れさま。また顔色が良くなさそうだけど、外出先に遅刻でもしたのかな? |
しんじ君 | ギクッ。どうして分かるんですか。 |
面田さん | あ、本当にそうだったの? |
しんじ君 | そうなんです。実は……。 |
しんじ君は面田さんに今朝のいきさつを話しました。
面田さん | そうか。それは大変だったね。 |
しんじ君 | はい……。 |
面田さん | まあ、失敗したのが今日でよかったよね? |
しんじ君 | え? |
面田さん | だって、1人で訪問じゃなかったからね。麻根主任がいたから、お客さまをお待たせすることなく済んだんだから。不幸中の幸いだね。 |
しんじ君 | ああなるほど、そうですね。 |
面田さん | いくら時間どおりに出発しても、交通ダイヤが乱れてしまうこともあるから、避けられない遅刻というのはあるよね。 |
しんじ君 | はい、私の場合は、ちょっと恥ずかしい理由でしたけど……。 |
面田さん | 大事なのは、遅れると分かった時点で確実に連絡を入れることだよ。お客さまはほかの業務の合間に、わざわざ中山君たちのために時間を確保してくれているんだ。そこで無駄な待ち時間ができてしまうのは、とても失礼なことになるよね。 |
しんじ君 | はい……。そうですね。 |
面田さん | 遅れることは良くないことだけど、それでも事前に連絡があれば、ほかの仕事をしながら安心して待つことができるよね。だから、遅れると分かったら、まずは連絡することを第一に考えた方がいいよ。 |
しんじ君 | はい! 分かりました! |
こうして、しんじ君はまた1つ学ぶことができました。
「お客さんは僕たちのために、わざわざ時間を空けてくれている。だから遅刻が分かった時点ですぐ連絡か……。確かに、学生時代のようにはいかないもんな。よし、遅れると分かったら即座に連絡!……じゃなくて、遅れないように気を付けなくちゃ」。ちょっと遅めの昼食に向かいながら、しんじ君はそう心に誓うのでした。
「それにしても、東京の通勤電車はオソロシイ」
今回のインデックス |
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筆者プロフィール |
中越智哉●北海道出身。北海道大学大学院電子情報工学専攻修士課程修了。在学中はJavaとLinuxに熱中。卒業後、Javaの仕事にあこがれ、1999年にテンアートニに入社。Java の受託開発案件や教育事業、コンサルティングなどを幅広く担当した後、2006年2月に同社を退社。同年3月にナレッジエックスを設立。 JavaをはじめとするIT開発技術の教育に奔走する。趣味は自転車と草野球、そして毎日欠かさない耳かき。 |
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