第2回 もう「説明が分かりにくい」とはいわせない
鹿野晴夫・大塚千春(アイ・シー・イー)
2008/10/14
■今日からできるスキルアップ術「説明力編」
●今日からできる心構え
説明の「分かりやすさ」「受け止めやすさ」は、相手の状況に合わせることで可能になる。相手の状況に合わせるために、スキルを磨こう。
●今日からできるスキルアップのポイント
目的と効果を意識して行動すれば、必ずスキルアップできる。下記の項目に意識を向けて、行動しよう。
1.打ち合わせの冒頭では、相手をリラックスさせるべし
季節・天候や、近況など、当たり障りのない話題で和ませよう。最初に和めば、打ち合わせはスムーズに運ぶ。
2.打ち合わせの目的と目標を意識すべし
目的と目標を意識すれば、説明がシンプルになり、話の脱線も少なくなる。
3.打ち合わせの相手の期待や要望を意識すべし
相手が期待している情報の提供を意識することが、「受け止めやすい説明」の第一歩だ。
4.打ち合わせが円滑に進むよう進行状況の把握に努めるべし
打ち合わせが、目的と目標から遠ざかっていないか常に確認しよう。
5.打ち合わせが約束の時間に終了するよう、時間配分を調整すべし
長い打ち合わせは、お互いにマイナス。話がそれたら、軌道修正を図ろう。
6.相手が理解しやすい順序で話すべし
相手が欲しい情報、結論を先に話そう。相手にとっては期待外れの内容の場合で、怒りを買いそうでも、後から話すよりはまし。先に話せば、残りの時間を説得に使える。
7.重要なポイントや話の転換を明確にして話すべし
「ここからが大事なポイントです」といってから話す、重要ポイントを印象付けるキーワードを繰り返し使用するなどの工夫をする。次の話題に移る際は、「次の内容に移ります」など、明確に合図をする。
8.相手に身近な具体例を用いて説明すべし
相手の経験、知識、立場、業務経験などに合わせた具体例を使用することで、相手の理解が深まる。
9.相手の理解度に応じて、表現方法を変えたり、繰り返し説明すべし
相手が理解できていない様子を示したら、別の具体例を出したり、言葉を変えて繰り返し説明する。
10.必要に応じて、重要ポイントの説明の際に、逸話や比ゆを使うべし
逸話(エピソード)、比ゆ(たとえ)、ユーモアなどで、重要ポイントを印象付けると、効果大。
筆者プロフィール |
鹿野晴夫(かのはるお) アイ・シー・イー 代表取締役 大塚千春(おおつかちはる) アイ・シー・イー 取締役部長 ビジネスコミュニケーション力を診断するBCSAのスキル定義を活用し、コミュニケーション力不足が原因となっている現場の問題点を解決するコンサルティング&トレーニングを展開している。従来型のコミュニケーション研修とは一線を画する、論理的で実践的なトレーニングに注目が集まっている |
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