ITエンジニアのためのビジネスコミュニケーション診断

第5回 コミュニケーションは「情報」のキャッチボール

鹿野晴夫・大塚千春(アイ・シー・イー)
2009/1/14

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「進歩力チェック」診断結果

36点以上
【Aレベル】

ビジネスコミュニケーションの自己評価が常にできおり、情報のキャッチボールを効果的に実践できている。油断せず、現在のレベルを維持しよう

31〜35点
【Bレベル】

ビジネスコミュニケーションの自己評価ができおり、情報のキャッチボールがある程度効果的にできている。解説を読んで、さらなるスキルアップを目指そう

26〜30点
【Cレベル】

ビジネスコミュニケーションの自己評価ができておらず、情報のキャッチボールが効果的にできていない恐れがある。解説を読んでスキルアップに努力しよう

25点以下
【Dレベル】

ビジネスコミュニケーションの自己評価をほとんどしておらず、結果として情報のキャッチボールもできていない。感情のキャッチボールには危険がつきまとう。解説を読んでスキルアップしよう

「進歩力チェック」解説

 ビジネスは、PDCAサイクルの繰り返しだ。Plan(計画)、Do(実施)、Check(評価)、Act(改善)のサイクルは、ビジネスコミュニケーションにも当てはまる。ビジネスコミュニケーション力を進歩させ、常に効果的な情報のキャッチボールを行うことで、コミュニケーションがスピーディかつ的確になり、ビジネスにドライブが掛かる。

 繰り返しになるが、ビジネスにおけるコミュニケーションで、感情のキャッチボールは、「百害あって一利なし」である。むろん、クレーム対応などでは、相手の怒りが収まるまで聞き続けることが必要だが、これは感情のキャッチボールではない。こちらまで、感情的になったらけんかになってしまう。誠心誠意対応することは、感情的になることではない。

 「感情は、キャッチボールしてはいけない」と書くと、無味乾燥なコミュニケーションになるのではないか? と考える人がいるかもしれないが、冗談や雑談をしてはいけないとはいっていない。もちろん、「おはよう」「お疲れさま」と声を掛けるのも大事だ。家族や親しい友人に愚痴をこぼすのもいいだろう。しかしビジネスの際は、職場内であったとしても、「感情で話すな!」ということだ。

 しかし、人間はどうしても感情的になりやすい。不慣れな仕事を担当したり、残業が続いたり、仕事が忙しくなればストレスがたまる。職場内に、馬が合わない同僚や上司がいるかもしれない。理不尽な要求をしてくるクラアントや納期を守らない外注先もあるだろう。

 だから、ビジネスコミュニケーションにもPDCAサイクルが必要なのだ。第1〜4回で説明してきた内容は、Plan(計画)とDo(実施)である。そして、今回のポイントが、Check(評価)とAct(改善)というわけだ。このサイクルを回すことで、感情のキャッチボールをすることなく、情報のキャッチボールで日々進歩することが可能になる。

 今日からできるスキルアップ術

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