ITエンジニアのためのビジネスコミュニケーション診断

第5回 コミュニケーションは「情報」のキャッチボール

鹿野晴夫・大塚千春(アイ・シー・イー)
2009/1/14

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今日からできるスキルアップ術「進歩力編」

今日からできる心構え

 ビジネスにドライブを掛けるべく、日々進歩するためのスキルを磨こう。

今日からできるスキルアップのポイント

 目的と効果を意識して行動すれば、必ずスキルアップできる。下記の項目に意識を向けて行動しよう。

1.打ち合わせ最中、相手の理解度や満足度を把握すべし

 相手の理解度や満足度を確認することは、「やりとりを円滑に行う」ためにも、「相手の納得を得る」ためにも重要だ。相手の理解度は、相手の発言や表情、アイ・コンタクトなどからも判断できる。

2.打ち合わせ終了時、相手の理解度や満足度を把握すべし

 「終わり良ければ、すべて良し」の言葉どおり、何ごとも終わりが肝心だ。内容に関連した質問を試みるなどして、理解度や満足度を把握しよう。

3.打ち合わせ終了後、打ち合わせの目標に対する達成度を自己評価すべし

 目標としていた結論に達することができたか。できなかった場合は、その原因が何なのかを考えることで進歩が始まる。

4.打ち合わせ終了後、打ち合わせの内容を必要に応じて、記録・報告すべし

 所定の形式が決められている場合はそれに従う。報告の必要がない場合でも、手帳などに内容と結果をメモしておくことで、自己評価の習慣が身に付く。

5.打ち合わせ終了後、相手からの信頼を得ることができたか自己評価すべし

 信頼を得ること(頼りになると思わせること)は、ビジネスコミュニケーションの基本だ。信頼は階段のようなもの。毎回信頼度を上げていこう。

6.打ち合わせ終了後、相手と円滑にやりとりができたか自己評価すべし

 説明が分かりやすかったか、質問を戦略的に使えたかを自己評価しよう。コミュニケーションの主体は、あくまでも自分だ。円滑なやりとりをするために、主体的に働き掛けることができたか点検しよう。

7.打ち合わせ終了後、打ち合わせの目標設定が適切だったか自己評価すべし

  事前に考えた打ち合わせの目標(例:合意してもらう、持ち帰って検討してもらう)が、適切だったか自己評価しよう。目標達成できなかった理由がそもそもの目標設定にあったということもある。

8.打ち合わせ終了後、進め方が適切であったか自己評価すべし

 打ち合わせの進め方(例:説明して質問を受ける、報告を受けて質問する)が、適切だったかを自己評価しよう。もっと効果的な進め方はなかったかを考える癖を付ければ、良いファシリテータにもなれる。

9.打ち合わせ終了後、資料や機材が適切であったか自己評価すべし

 資料や機材を使った場合は、それが効果的であったかを自己評価しよう。もっと効果的な資料や機材はなかったのかを考える癖を付ければ、プレゼンテーション技術も上がる。

10.打ち合わせ終了後、改善に向けてのアクションを検討すべし

 問題だと感じた点を次に生かす気持ちが大事だ。問題に気付けば、改善が始まる。

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筆者プロフィール
鹿野晴夫(かのはるお) アイ・シー・イー 代表取締役
大塚千春(おおつかちはる) アイ・シー・イー 取締役部長


ビジネスコミュニケーション力を診断するBCSAのスキル定義を活用し、コミュニケーション力不足が原因となっている現場の問題点を解決するコンサルティング&トレーニングを展開している。従来型のコミュニケーション研修とは一線を画する、論理的で実践的なトレーニングに注目が集まっている

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