システムアナリストは 顧客のビジネスに 直結した業務を行う |
システムアナリストは、情報システムの企画・計画の段階で、経営戦略に基づく情報戦略の立案、システム化全体計画および個別システム化計画の策定を行う。
また、開発・導入の段階では、計画立案者の立場から、戦略と計画に基づいた情報システム構築の実施に関する推進支援や、システム化と同時に進める業務革新の推進支援を行う。併せて、それらの結果に対する評価を行う。
従って、システムアナリストには、システム構築全般に関する理解に加え、経営面、業務面での理解を求められることとなる。
システムアナリストは、情報システム構築の中で上流工程に当たる「戦略立案・計画策定」段階から、顧客とともに業務を行う。顧客の経営陣とのコミュニケーションが必要となるので、必然的に顧客のビジネスに踏み込んでいく必要がある。
エンジニアライフ コラムニスト募集中! |
あなたも@ITでコラムを書いてみないか 自分のスキル・キャリアの棚卸し、勉強会のレポート、 プロとしてのアドバイス……書くことは無限にある! コードもコラムも書けるエンジニアになりたい挑戦者からの応募、絶賛受付中 |
そのため、単なる「システム構築」ではなく、「経営を見据えたITの導入や業務改善の推進」という仕事をすることになる。これは顧客のビジネスに直結した仕事であり、その点が大きなやりがいにもなっている。
半面、顧客のビジネスに直結しているため、顧客の経営陣からの強いリクエストに対して、うまく立ち回らないといけない、というプレッシャーもある。
典型的なシステムアナリストの1週間を紹介しよう。
曜日 | 主な会議 | 会議以外の主な活動内容 |
月 | 社内定例 | 各種資料作成、社内調整、進ちょく・課題管理 |
火 | タスクフォースX | 社内での課題の対策検討、資料作成 |
水 | 顧客インタビュー | 各種資料作成、社内調整 |
木 | タスクフォースY | 顧客定例の資料作成、各種資料作成・精査 |
金 | 顧客定例 | 課題解決のための顧客との調整 |
情報戦略が経営戦略の一環として重要な位置を占めてきている。その中で、システムアナリストは情報戦略立案、情報技術を生かした業務革新提案、システム化計画策定の担い手として、幅広い知識・経験・実践能力が要求される。
一般にシステムアナリストへのキャリアパスは2つある。1つは、システムエンジニアとして働きながら、情報技術、業務分析・改善などに関する必要なスキルを身に付け、経営戦略を理解する立場に近づいていくパス。もう1つは、経営コンサルタントとして働きながら、業務面・経営面の必要なスキルを身に付け、情報化戦略を行う立場に近づいていくパスだ。
いずれの場合も、システムアナリストとしては、技術(情報技術)と経営のバランスをうまく取っていくことが肝要である。
システムアナリストはその業務の特性上、人の話をきちんと最後まで聞ける人や、さまざまな立場の人とコミュニケーションを取れる人が向いているといえる。
また、物事の全体像をつかみ、その本質を見極めることも重要だ。本質を見極めるために必要な行動(人に聞くこととそのための準備、経営・情報技術などに関するスキル向上、顧客・業界に関する知識習得など)が取れる、という意味で「行動力のある人」が向いている。
筆者プロフィール | ||
|
連載:就活で使える IT業界マップ バックナンバー
@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。
現在ご覧いただいている記事は、既掲載記事をアーカイブ化したものです。新着記事は、 新しくなったトップページよりご覧ください。
これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。