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ITエンジニア、その独立の軌跡

第3回 ついに設立! 現在のオフィスはこんな感じ

ナレッジエックス 中越智哉
2006/10/4

この3月に独立したばかりのITエンジニア。彼はなぜ独立を決意したのか。法人を設立するに当たって、具体的にどんな苦労があったのか。独立を果たしたいま、どんな思いでいるのか。それを語ってもらった。

 前々回「起業を夢見る学生時代から独立前夜まで」、前回「法人設立準備に奔走。お役所巡りは大変」に続いて、今回は独立前と独立後の心境の変化、現在のオフィスでの様子などについてお話しします。

自分が勤務時間を決める=さぼり放題? いや、働き放題

 法人設立を果たすまでは、いままでに行ったこともない場所に出向いたり、見たこともない書類をたくさん書いたりして、ある意味夢を見ているようなボンヤリした意識の中にいたような気がします。退職の翌日も、「もう前の会社に通勤する必要がないのだなぁ」と理解していながらも、何だかすべての面で実感がわかない感じでした。

 仕事の内容自体が大きく変わるわけではないといっても、会社の一員だったときと独立した後では、いろいろな意味で心境の変化がありました。

 私が独立前に一番心配していたのは、「自分がちゃんと仕事をするか」という点でした。私は、決して手抜きをしていたわけではないのですが、どちらかというと「仕事大好き」なタイプではありませんでした。いわゆる普通のサラリーマン的な感覚、すなわち「会社にいる間は一生懸命、会社を出たら仕事のことは忘れる」という感覚で過ごしていたと思います。なので、帰宅した後仕事の続きをするようなことはほとんどありませんでしたし、もちろん休日出勤や残業も、しなくて済むのであれば一切しませんでした。

 思えば学生のときから、家で勉強をするのは苦手だったように思います。受験生時代には、ストレスのせいか指先が荒れてつらい思いをしたのをよく覚えています。家と家の外とで切り替えをしないとうまくいかないタイプなのかもしれません。

 独立直後は、自宅で仕事をする「在宅」の形態でしたので、自分が苦手な「家の中だけで行動を切り替える」ことをしないといけませんでした。私が危惧(きぐ)していたのは、最初はまじめにPCに向かっていても、しばらくするとテレビを見たり、居間のソファでごろごろしたりして、仕事をさぼり始める……そんな姿でした。

 ところが、意外にも切り替えはうまくいきました。「自宅=生活空間」よりも、「自宅=仕事場」という意識が自分の中で強く働いたのかもしれません。もちろん、会社を辞めたことで、自分の働きが収入にダイレクトにはね返るという差し迫った意識もあったと思います。

 在宅勤務だとさぼり放題になって仕事がはかどらないのではないかと思っていた私の危惧は、幸いにも杞憂に終わりました。しかし、在宅勤務には逆の意味での危険があることを、この直後に知ることになりました。

 在宅勤務は、確かにその気になればさぼり放題ですが、逆にいうと自宅であるが故にいつまでも働き放題なのです。職場にいれば、ある程度遅い時間になれば、夕食やプライベートのために退社しようという気持ちになります。在宅勤務の場合すでに自宅にいるので、そういった区切りをつけることが非常に難しいのです。前職では必要以上の残業や休日出勤をほとんどしなかった私が、差し迫った業務でもないのに、夜の11時、12時まで平気で仕事を続けているのです。気が付くと、予定がなければ土曜、日曜も仕事をしていました。

 私の独立を聞いて「働き過ぎには気を付けた方がいいよ」とアドバイスしてくれた方がいたのですが、まさかこういうことだとは予想もしていませんでした。在宅勤務は、いかにして休みをきちんと取るかが大事なのだと知りました。サラリーマン時代には思いもつかなかったことです。

上司がいない=後ろ盾がない

 独立後に変化したことといえば、これも言葉にすればごく当たり前なのですが「上司がいない」ことです。「独立して自分が社長になったのだから当然だろう」といわれるかもしれませんが、最初のうちはなかなかそれがピンときていませんでした。しかも私の場合、社長1人の法人です。

 例えば、メディアからちょっと都合の悪い取材を受けたとき、「担当者が不在でコメントできません」と断ることができません。だって社員1人なんですから。

 それは冗談としても、上司がいたときなら、「その件は上司と相談してお答えします」とか「その件は私では判断しかねますので……」といえたことが、できなくなってしまうのです。

 自分で好きなようにできる代わりに、自分ですべて責任を負わなければいけない。そういう厳しさが、いろいろなお客さまに対応しているうちに、だんだんと分かってきました。

営業、経理の知識がない!

 これも分かってはいたことですが、私は営業、経理の経験がなく、かなり基本的な知識さえ持っていませんでした。受注、発注、請求、入金といったサイクルも、大まかには分かっているつもりになっていましたが、何度か失敗して取引先に迷惑を掛けてしまいました。

 会計についても、必要な知識であることは分かっていたものの、いざ帳簿を付けようとしてもなかなかピンときませんでした。会計のソフトウェアを購入していろいろなサイトや書籍を見ながら格闘し、ようやくイメージがつかめてきたという感じです。

   

今回のインデックス
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 ITエンジニア、その独立の軌跡(3) (2ページ)

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