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勉強会を楽しむための情報収集法

Webを利用して、勉強会の情報を集めよう

岑康貴
2008/7/17

IT関連の勉強会は日々、さまざまな場所で開催されている。どんな勉強会が開かれているのかが分からない、と悩んでいる読者もいるだろう。また、実際にどんなことが行われているのか、なかなか足を運べない人ものぞいてみたいのではないだろうか。そこで、勉強会や技術系トークに関する情報を収集するために、お薦めのWebサイトを紹介する。

 コミュニティを中心としたエンジニア同士の交流が盛んだ。特に、勉強会では新しい知識と新しい出会いが待っており、参加したいというエンジニアも多いはず。しかし、草の根的な勉強会の動きを追っていくのは難しい。

 それでは、こうした勉強会の情報を追うには、どんなWebサイトをチェックしたらよいのだろうか。勉強会を楽しむための情報収集法として、いくつかのWebサイトを紹介する。

いつ、どこで、どんな勉強会が? 〜IT勉強会カレンダー〜

 まずは、どんな勉強会がいつ行われているのかを知らなくてはならない。しかし、企業が主催するセミナー情報にはまとまったものが存在するが、個人やコミュニティが主催する勉強会の情報を網羅的に把握するのは難しい。そんな中で、非常に大量の勉強会の開催情報をまとめてあるのが、「IT勉強会カレンダー」だ。

IT勉強会カレンダー

 Googleカレンダー形式で公開されているこのカレンダーは、関西在住のエンジニア「はなずきん」さんが管理している。はなずきんさん自身は会社では社内の端末管理やWindowsサーバ管理などの業務を行っており、参加する勉強会は主としてセキュリティ系の勉強会が多いものの、オープンソース系のイベントにも機会があれば参加するようにしているのだという。

 IT勉強会カレンダーを作ったのは、「第14回まっちゃ139勉強会」で、いろいろな勉強会を主催している多くの人が、勉強会の日程を決める際に開催日の調整に悩んでいる、という話をしたことがきっかけだ。それまでも自身のブログで勉強会情報を公開していたが、カレンダー形式で分かりやすくまとめたらどうだろうか――と考え、Googleカレンダーによる公開を始めた。もともとは勉強会主催者の日程調整のためだったのだが、最近は「このカレンダーで勉強会がこんなにたくさんあることを知った」と、参加する側からの声が多い。

 これだけの勉強会情報をどうやって収集しているのだろうか。はなずきんさんは「IT勉強会カレンダー用アンテナ」「各種メーリングリスト」「Googleアラート」「はてなダイアリーキーワード(勉強会など)」の4つを日々、確認して更新している。1日にかける更新の時間は合計1時間程度。情報提供も受け付けている

テクニカルトークって、どんなもの? 〜TechTalk.jp〜

 勉強会といえば、テクニカルトーク。勉強会に参加するのであれば、いずれは技術系プレゼンテーションに挑戦することをお勧めする。しかし、そのノウハウは? ほかの人はどんな準備を? など、疑問は尽きない。

 こうしたノウハウ系の記事は今後、このコミュニティ活動支援室でも取り上げていきたいと考えている。しかし、すでに「技術系プレゼンテーション参加者のためのハブサイト」が存在する。それが「TechTalk.jp」だ。

 ドワンゴの溝口浩二さんが運営するこのサイトは、その名のとおり、技術系プレゼンテーションに参加するエンジニアのための情報サイトだ。「YAPC::Asia 2008」でのMichael Schwern氏の発言をきっかけに作られた日本のPerlユーザーのためのハブサイト「Perl-users.jp」を皮切りに、さまざまなハブサイトが作られたのだが、その中の1つがこのTechTalk.jpだ。

TechTalk.jp

 ドワンゴのエンジニアだけあって、技術系プレゼンテーションの模様を撮影した動画をニコニコ動画にアップロードし、それをまとめている。また、勉強会の開催情報なども掲載されている。

 そのほか、溝口さん自身による「動画中継・配信チェックリスト」などのノウハウも公開されており、勉強になる部分が多い。また、OpenIDに対応しており、誰でも記事が投稿できる。公開には管理者の承認が必要だが、勉強会の告知やレポートなどを書いてみてはどうだろうか。

実際の勉強会の様子を見たいなら 〜ニコニコ動画、YouTube〜

 実際に、勉強会ではどんなことが話されているのだろうか。一番分かりやすいのは、動画で実際に見ることだろう。勉強会によってはUstreamなどでリアルタイム配信されていることもあるが、手っ取り早いのは動画共有サイトを活用することだ。

 特にニコニコ動画では、前出の溝口さんが「TechTalk」というタグで数多くの技術系プレゼンテーションの動画をアップロードしている。どんな雰囲気で、どんなことが話されているのか、勉強会に行く前にチェックするといいだろう。ちなみに、YouTubeで「TechTalk」を検索すると、英語のプレゼンテーションが大量に見つかる。英語の勉強と最先端のテクノロジーウオッチに最適だ。

とことんマニアックに 〜Twitter検索やブログ検索で「勉強会」〜

 小さな勉強会は、個人間での「やってみようか」で始まることが多い。こうした情報が多く集まるのが、Twitterだ。Twitter上で「やってみようかな」「行ってみようかな」という「つぶやき」が多ければ、それはひょっとすると掘り出し物かもしれない。「Twitter検索」で「勉強会」と検索すれば、日々つぶやかれる勉強会情報の流れをつかめることだろう。

 そのほかにも、Googleブログ検索で「勉強会」と検索すれば、開催情報やレポートが数多く見つかる。特に、エンジニアはブログを持っていることが多く、また勉強会に参加したら感想をブログに書くことが多いため、雰囲気をつかむのに最適だ。

 勉強会の情報収集法をいくつか紹介した。ただし勉強会は、どんなものがあるか調べ、どんなことが話されているのか、動画やブログで見るだけでは意味がない。

 今回取り上げたIT勉強会カレンダーのはなずきんさんからも、「せっかく、いろいろな場所で開催されているのですから、『こんなのやってるのか』ではなく、ぜひ参加してください。そして、一歩踏み出してみてください」というメッセージをいただいた。

 情報を集めたら、次は実際の勉強会に足を運んでほしい。実際の現場で得られるものは、Web上で調べて得たものとは、また違ったものになるはずだ。


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