就職活動の段階で、学生はどこまで将来のキャリアビジョンを描くべきなのか。それは「自分がどんな仕事をしたいのか」を、どれだけ考え抜くかということにほかならない。新卒採用段階でシステムエンジニア職を2つの職種に分ける野村総合研究所の人事担当者へのインタビューから、就職活動時におけるキャリアビジョンの描き方について考える。 |
学生にとって、就職活動は楽ではない。だが、それは企業にとっても同じである。企業は、優秀な学生を採用するためにさまざまな施策を行う。企業も必死なのだ。
多くのIT企業は「技術職」「開発職」「エンジニア職」などの名前で、優秀な技術系の学生を採用しようとする。だが、この職種採用を突き詰め、新卒段階でシステムエンジニア職をさらに「アプリケーションエンジニア」と「テクニカルエンジニア」に分けている企業がある。そこにはどんな狙いがあるのか。
「新卒採用の段階でシステムエンジニアを複数職種に分ける『キャリアフィールド別採用』を、当社では15年前から実施しています」
NRI人事部 採用課長 中野ひなつさん |
野村総合研究所(NRI)人事部 採用課長の中野ひなつさんはそう語る。NRIでは新卒採用において、システムエンジニア職をアプリケーションエンジニアとテクニカルエンジニアに分けている。新卒採用ホームページでもかなり明確にうたっており、それぞれの職種の説明からキャリアパスまで詳細に解説している。
こうした施策は、もともと新卒採用のために始めたわけではないそうだ。
「1990年以降、NRIでは人材育成の一環として『スペシャリスト化』を推進するようになりました。システムエンジニアについても、より明確に職種を分類し、スペシャリストを育成するようになったのです。1995年以降は、新卒採用段階からスペシャリストを意識してもらうため、このようなキャリアフィールド別採用を始めました」
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NRIでは、ほぼすべてのプロジェクトにおいて、アプリケーションエンジニアとテクニカルエンジニアが協力して仕事を進めるという。それぞれの違いについて、NRIは次のように定義している。
この違いを正確に理解し、自分がどちらの道を進むべきかを就職活動段階に定義できる学生は、どのくらいいるのだろうか。
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