「仕事と生活の両立はできるの?」「デスマーチって本当にあるの?」「学んだことは役に立つの?」……学生にとって、IT業界の実態はなかなか分からない。そこで、「エンジニアライフ」のコラムニストたち=IT業界で働く現役エンジニアたちに「6つの疑問」をぶつけ、本音で回答してもらった。 |
アプレッソ CTOで現役プログラマの小野和俊氏は、次のように語る。
3K、7Kといったネガティブなキーワードは、言葉だけが広がっていっているに過ぎず、10年前に「SEが人気職種」であった時代と内実はほとんど変わっていません。
小野和俊が問う「IT業界は本当に3Kなのか?」だが、それを聞いても、まだ不安な学生は少なくないだろう。「本当だろうか」「それは小野さんほどの人だからじゃないか」……。
ワークライフバランスは可能なのか。デスマーチに巻き込まれはしないか。ブラック企業はどう避けたらいいのか。就職を考える上で、気になる点は多い。
編集部は、就職活動中の学生が気になるであろういくつかの質問を、「エンジニアライフ」に参加する現役エンジニアたちにぶつけてみた。ここにはIT業界の現場で働く先輩たちの「本音」があふれている。それぞれの「本音」を見れば、客観的な答えなどなく、みんながそれぞれの答えを持っているということが分かるはずだ。1つ1つの言葉を噛み締め、自らの就職活動に役立ててほしい。
(注)逆転仕事術氏の回答だけ若干けんか腰なのが気になるかもしれないが、これは「マネーの虎」のパロディだからである。気になる人は、元のコラムも合わせて読んでほしい。
- 第1回:2011年新卒採用:不況でも新卒採る、ただし厳選採用
- 第2回:1日のうちでこんなに使っている! 情報システム
- 第3回:小野和俊が問う「IT業界は本当に3Kなのか?」
- 第4回:IT業界「6つの疑問」、エンジニアが本音で答えました
- 第5回:情報学部生はグーグルの演奏家・指揮者を目指す
■ 1:仕事と私生活、両立できるの?
1つ目の質問は「ワークライフバランスについて」。仕事と私生活の両立は果たして可能なのだろうか。ワークライフバランスを実現するコツとは。回答を見ていこう。
- 一番重要なのは、理解のあるパートナーを持つこと (生島勘富/ベンチャー社長で技術者で)
- 最初が肝心なので、あらかじめ終バスの時間をメモしておいて、そこから逆算して「夜は何時までしか無理です」ということを上司と取り決めておくこと。そうでなければ、際限なく仕事を押しつけられます (田所稲造/これはもうダメかもわからんね インフラ系SEの波瀾万丈伝)
- 仕事と生活の両立っていう考え方は否定しません。それはそれでとても大切なことだと思いますよ。だけどね、まだ働いたことのない人がね、やったことのない仕事を比較対象としてどうこういうのは良くないんじゃないかなって思うんですよ (逆転仕事術/ワーク×ライフ・エンジニアリング)
- 残業抜きの仕事だけでいうならば、わたしはうまく両立できているほうですね。趣味という名の旅行を月に1度のペースで行いながら、ちゃんと仕事できてますから (森姫/恋愛感情で仕事はできるか?)
- 時には朝から晩まで仕事をしなくてはいけない時もあります。特に新人にはスキルもないし、人一倍物事に時間がかかるのだから、これは覚悟しないといけません。しかし、バランス感覚が身について、仕事もこなれてくると、残業しなくてはいけない時間が減ったり、コントロールできるようになってくるので、私生活との両立は夢ではありません (サトマモ/温故知新とエンジニアの地位確立を目指して)
- 今の会社に入って3年ほど経ちますが、1カ月で20時間を超えたのが1回、10時間を超えたのが1回、年の半分以上は残業ゼロという状況です。有給休暇もきっちり全部消化します。残業をできるだけ少なくしたいのなら、まず、自分の仕事をコントロールできるようにならなければいけません。正直なとこをいっちゃえば、自分の仕事をコントロールできるようになるまでは、「ワークライフバランス」なんていわない方がいいです (ひでみ/プログラマで、生きている)
- うまくいってますよ。といっても、自分がワークライフバランスを考えはじめたのは、つい最近といえるような時期でした。入社したらまずは「働くことを楽しむ」ことじゃないでしょうか (あずK/It’s Party Time!)
- 仕事がピークを迎えているとき以外は、(参加している市民オーケストラの)練習日にはほぼ定時で帰っています。でも、あまりにも忙しく、リリース日も迫っている状態で「今日は合奏があるので定時で帰ります」といったことはありません。ワークライフバランスとは、いつでもプライベートを優先させて構わないということではありません (第3バイオリン/オブリガート 〜感謝されるテストエンジニアになる〜)
- 「仕事と私生活の両立」はうまくいきます。ただし、「過度な残業と私生活の両立」はうまくいきません。遅かれ早かれ、どちらかが破綻するでしょう。実際問題としては、「残業と私生活の両立」プラス「趣味の時間の充実」も目指さないと、エンジニアとして成長し続けていくことはできません (kwappa/Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜)
- わたしは、ワークライフバランスなんて考える暇があったら、「何をしたいのか、自分はどうなりたいのか」を考えた方が良いと考えています。ビジネスをいっちょ前にできるようになれば、人やモノゴトをコントロールする能力が上がるので、ワークライフバランスなんて考える必要もなくなるはずです (ビガー/真の顧客満足を目指して)
いかがだろうか。幸い、「絶対に無理」という回答は見当たらなかった(そもそも、そういう人はエンジニアライフでコラムを書く暇すらないのかもしれないが)。ただし、「最初はそんなことは気にするな」という回答が散見される。ワークライフバランスとは、仕事をコントロールできるようになって初めて可能となるもの。新人のうちは、仕事を覚えることに没頭した方が良さそうである。
■ 2:本当にあるの? 恐怖のデスマーチ
続いての質問は「デスマーチについて」。デスマーチの経験はあるか。あるとすれば頻度はどのくらいか。
- 聞かない方が良いんじゃないかな(笑)。最低でも何回かは経験したら良いと思う。そこで、どんな解決策を考えるか、流されるかで、その人の将来が決まるでしょうね (生島勘富/ベンチャー社長で技術者で)
- プログラム系のデスマーチは経験がないのですが、SFみたいな無理のある仕様書、プロジェクトを平気で持ってくる営業部門の人間はいます。逆にこちらが教育するつもりで接するといいでしょう (田所稲造/これはもうダメかもわからんね インフラ系SEの波瀾万丈伝)
- 今の世の中「社内失業」なんて言葉もあるんですよ。デスマーチなんてあるの? (森姫/恋愛感情で仕事はできるか?)
- わたしは3年間同じプロジェクトに参加していましたが、年に3、4回ピークがありました。その時期は終電あるいは深夜まで……ということもありました。でも、業界的にはだんだんとそういう無茶なプロジェクトは減ってきているようです (サトマモ/温故知新とエンジニアの地位確立を目指して)
- 以前は3年に1回くらいの頻度でひっかかってたような気がしますけど、今の会社に入ってからはなくなりました。デスマーチを避ける方法については「逃げる」しかありません(苦笑) (ひでみ/プログラマで、生きている)
- 仕事にやりがいを感じ、モチベーションを持って取り組んでいるときは、時間を忘れて打ち込むことができます。個人的な経験では、月450時間働いて平気だった時期もあります。こういう「泥のように働く」状態にはいろいろ批判もあるでしょうが、エンジニアとしての成長のためには大チャンスだ、と考えることもできます。ただし、この場合でも平気なのは「自分だけ」です。家族や友人の関係をうまくいかせるのは非常に難しいでしょう。年齢を重ねると体力も落ちますし、守るべきものも増えてきます。こういう時期はできるだけ若いうちに経験しておくのがいいと思います (kwappa/Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜)
- わたしのデスマーチの定義は、「誰のために何をいつまでに提供するのかを定義できていないこと」。すなわち、ビジネスになっていないことであると考えています。本質的なビジネスに当たる部分を超スピードで定義(定義支援)し、超スピードで実現しなければならないのが、デスマーチプロジェクトです。ビジネスがいっちょ前にできるようになったら、スキルアップは保証しますので、ぜひ飛び込んでほしいと思います (ビガー/真の顧客満足を目指して)
「残業続き、終電続き」になる時期を経験しているエンジニアは多いようだ。そして、(極端なデスマーチはともかく、仕事に没頭することは)若いうちに経験しておいた方が良い、という意見も見られる。また、ビガー氏のデスマーチの定義は興味深い。確かに、スキルアップのための「修行の場」としては、デスマーチプロジェクトは最適なのかもしれない。
■ 3:永遠の悩みか? ブラック企業対策
「ブラック企業には入りたくない」――これは学生共通の本音ではないだろうか。ネット上の情報を見ていると、IT業界はほとんどがブラック企業であるかのような錯覚に陥るが、実際には「そういう企業もある」というだけである。しかし、それを見抜けるかどうかは難しい。先輩たちに、ブラック企業に在籍した経験があるか、見分けるにはどうしたらいいかを聞いたのだが……。
- 何がブラックかってのは、多分、視点で変わりますよ。どんな良い会社でも、合わない人は合わない。ブラックといわれても会社として存続し続けているなら、そこには社員が居続けているのですし、社会に対して何らかの貢献をしているわけです。何も貢献していない会社は必ず潰れます (生島勘富/ベンチャー社長で技術者で)
- 会社名に社長の苗字や、その略が記されている会社はまず間違いなくワンマン=ブラック企業です。次いで、2代目社長はダメです。世間の風を吸って生きて来ていないためです。人の痛みも分かりません (田所稲造/これはもうダメかもわからんね インフラ系SEの波瀾万丈伝)
- 交換条件出していいですか? ブラック就活生の見分け方、教えてくれます? そしたら、ブラック企業の見分け方教えてあげますわ (逆転仕事術/ワーク×ライフ・エンジニアリング)
- 事前に(残業代が出るかなど)聞いておく方が無難だけど、あてにはならない。入ったら最後 (森姫/恋愛感情で仕事はできるか?)
- これは分かりません。少なくとも、2ちゃんねるの情報を鵜呑みにするようなことはないようにした方が良いですね。人事の方と話した時にオーラで感じ取ったり、業界誌のようなものの批評にも目を通してみるといいのではないでしょうか? あと、現場の人にも会ってみることをお勧めします (サトマモ/温故知新とエンジニアの地位確立を目指して)
- 前述した「月450時間労働」の仕事をしていた会社は、仕事時間は長いわ給料は激安だわ、世間的に見れば典型的なブラック企業でしょう。でも、そのときのわたしにとってはとても大事な「やりがい」と「スキルアップ」を提供してくれた「優良企業」でもあったのです。一方、どこからどう見ても「ブラック」な会社で働いたこともありました。ブラック企業には「社員教育のコストをケチる」「技術/技術者に敬意を払わない」「縦(上司/経営層と部下/労働層)の連携が悪い」といった特徴があるように思います (kwappa/Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜)
- ブラック企業というのは、幻想だと考えています。人事や職場の人とコミュニケートする機会をもらい、職場の雰囲気、先輩の考え方を洞察して下さい。自分の目を信じて飛び込みましょう (ビガー/真の顧客満足を目指して)
デスマーチ同様、「どんな企業がブラックか」という定義は難しい。客観的にはブラック企業に見えても、当人にとっては優良企業であるかもしれない。残念ながら、自分の目で見極めるしかなさそうだ。「ブラック企業、5つの視点から見る特徴」も合わせて参考にしてほしい。
■ 4:学生時代に学んだことは生かせるか?
プログラミングやネットワークについて、学校で、あるいは個人的に勉強しているという学生は多いはずだ。だが、学生時代の勉強は、仕事で生かせるのだろうか?
- そこそこの難易度でなければ、プログラミングをやっていたことは大したプラスにはならないと思う。弊社の社員では未経験で学校に行ってなくても、簡単なアプリケーションをVectorで公開してたとか、そういう人が多い (生島勘富/ベンチャー社長で技術者で)
- 論理的思考は無駄にはなりません。とはいえ、今現在の技術水準で定年まで食えるかというとそれは無理な話で、常に新しい言語のキャッチアップをする必要があります (田所稲造/これはもうダメかもわからんね インフラ系SEの波瀾万丈伝)
- わたしの学生時代は、学ぶ方法を学んだ時期だと表現できます。わたしが思う“社会に通用する学生のスキル”とは、この学び方なのです。『この授業は将来役に立つのか』という疑問を持っている学生の方々は、「学ぶ方法を学ぶ」に目的をシフトして勉学に励んでみてはいかがでしょうか (ちょりぽん/特定派遣労働で働くということ)
- プログラミングに関しては逆に「変な癖」というものが身についてしまって修正するのが大変でした。中途半端に勉強するぐらいなら、入社して先輩に教えてもらった方がいいでしょう (森姫/恋愛感情で仕事はできるか?)
- 全部役に立ちます。ただし、直接的には役立たないこともありますので、その際に凹まないようにしましょう。 (サトマモ/温故知新とエンジニアの地位確立を目指して)
- 基本情報レベルでも、アルゴリズムを理解するのは必要なことだと思います (あずK/It’s Party Time!)
- 答えは「yesでもありnoでもある」です。業務に必要な知識はとても学校で教えきれるものではありません。しかし、その知識を身につける基礎として、学校で学んだことは少なからず役立つと思います (kwappa/Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜)
- 学生時代に学んだコトは、ビジネスという視点ではほとんど役に立っていないし、技術面でも結局は、現場で学ぶことに比べたらゴミみたいなものです。ですから、寝て遊んでバイトなどして休息していればよいと思います。ただ、ソフトウェア工学だけは勉強しておくと役立つ場合が個人的にはありました (ビガー/真の顧客満足を目指して)
意外かもしれないが、「学生の間に学んだプログラミングがそのまま生きることはない」という答えが多い。一方で、「論理的思考」や「学び方」が生きる、という答えが見られる。サトマモ氏の「直接的には役立たないこともあります」という回答も、同じことを意味していると思われる。また、「基礎は役立つ」という回答も見逃せない。どうせ役に立たないんだからと、おろそかにするのは間違っているようだ。
■ 5:「あれ、やっておけばよかったなあ」
社会人であれば誰しも、「学生のうちに、あれやっておけばよかったなあ」と思うものがあるだろう。まだ学生の読者は、先輩たちの「やっておけばよかったこと」を参考に、後悔のない学生生活を送ろう。
- 放浪の旅と読書ですね。恋愛もしっかりやっとくべきです (生島勘富/ベンチャー社長で技術者で)
- 勉強です。大学卒の資格です。しかも、理工系の大学です。これがあるのとないのでは大違い (田所稲造/これはもうダメかもわからんね インフラ系SEの波瀾万丈伝)
- 専門分野に特化した勉強じゃなく、一般的な「勉強」 (森姫/恋愛感情で仕事はできるか?)
- 外資系に就職してしまったわたしとしては、もっと英語を真面目に勉強しておけば良かったかなぁと感じています。個人的には学生時代は大いに楽しんで、人生経験やネットワークを広げたりと、伸び伸び過ごした方が社会に出てからも楽しくやっていけると思います (サトマモ/温故知新とエンジニアの地位確立を目指して)
- もっと遊んでおけばよかったかなあとは思っています。それは「趣味に没頭する」ということではないです。そうではなくて、「何か刺激があって、得るものがある遊び」といいますか。「旅行」とか「恋愛」とか。見知らぬ地へ行ったり、恋人と付き合う中で得るものってたくさんあると思います。あと、メンタルセルフケア的なことを学んでおくといいと思います (あずK/It’s Party Time!)
- とにかく「基礎」です。コンピュータサイエンスの基礎をできるだけやりましょう。アプリケーションを作る知識は就職してからでも身につきますが、コンピュータが動く根本的な原理を学ぶ時間はなかなか取れません (kwappa/Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜)
「遊び」と「勉強」に大別される。「学生のうちは遊んでおけ!」とはよくいわれること。特に旅行や恋愛が多く挙がっている。一方、「勉強」は何をすればいいのか。やはりここでも「基礎」というキーワードが挙げられている。
■ 6:人と話すのが苦手なんだけど、エンジニアなら何とかなるよね?
最後の質問は「人と話すのが苦手な自分でも、エンジニアとしてやっていけるか」。エンジニアは1人黙々と仕事をする職業、というイメージがないだろうか。実際はそんなことはない。だが、「話すのが苦手なエンジニアは多い」というのも、あながち偏見とはいいきれない。さて、先輩たちの回答は?
- やれなくはないですが厳しいです。エンジニアに限らず、ほとんどの仕事で厳しいです (生島勘富/ベンチャー社長で技術者で)
- 人と話すのが苦手……それは論外でしょう。コミュニケーションスキルは高い方がいいです。しかし、コミュニケーションスキルだけあっても、口先三寸という感じでいやらしいので、中庸です (田所稲造/これはもうダメかもわからんね インフラ系SEの波瀾万丈伝)
- エンジニアで口べたな人は多くいますよ。だからダメなんてことはないんです。そういう人の方が、言葉数が少なくても、一言一言に重みがありますから、むしろ信頼されるケースが多い (逆転仕事術/ワーク×ライフ・エンジニアリング)
- 「嫌」は論外。「苦手」なら「普通」になれる要素はあるので頑張れ (森姫/恋愛感情で仕事はできるか?)
- 話すのが嫌い、というのだと大変ですが、苦手なくらいは問題ないと思います。真摯な気持ちというのは必ず伝わるものですし、ロジックや技術をしっかりと身につけておけば、コメンテーターのようにペラペラ話す必要はありません (サトマモ/温故知新とエンジニアの地位確立を目指して)
- 人見知りが激しく、人と話すのが苦手でも、ここまでやってこれたので、異常にコンプレックスをもつ必要はないと思います。やっていけますよ (あずK/It’s Party Time!)
- わたしは“やれる”と思います。実際にSEとして働き出してみて、エンジニアはさまざまな人と話す機会が多いことに気がつきました。でも、コミュニケーションは学ぶことができます (小南ひろみ/コミュニケーションを楽しもう!)
- ITエンジニアの仕事に「完全にひとりで完結するもの」はほとんどありません。「チーム内の意思疎通がスムーズにできる」ぐらいのコミュニケーション能力があれば、あとは訓練でなんとかなるでしょう (kwappa/Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜)
- やれます。ビジネスがいっちょ前にできるようになれば、自信がついて自然と突っ込みを入れたくなってしまうので話さずにはいられなくなります (ビガー/真の顧客満足を目指して)
「エンジニアは人と話すことの多い職業である」ということがよく分かる回答が多い。「訓練すれば何とかなる」「口ベタな方が信頼されることもある」という回答があるように、「苦手だけど何とかしよう」という気持ちがあれば、やっていける。逆にいえば、「自分は人と話すのが苦手なんだけど、エンジニアなら人とあまり話さなくても仕事ができるから……」と思っている学生は、考え直した方がいいということだ。
■ 1人でも多くの先輩に話を聞こう
以上、6つの質問に対する、エンジニアの先輩たちの回答をまとめた。詳細はそれぞれのコラムを読んでほしい。
同じエンジニアでも、質問によっては回答に違いが出ていることがよく分かると思う。エンジニアが10人いれば、10通りの考えがあり、10通りの働き方があり、10通りの職場が存在する。オンラインでも、リアルなセミナーやOB訪問でも構わないので、就職活動で後悔しないために、1人でも多くの先輩に話を聞くといいだろう。
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■特集「IT業界就職戦線」ラインアップ
10月の特集「IT業界就職戦線」のラインアップは以下のとおり。
2011年新卒採用:不況でも新卒採る、ただし厳選採用
特集:IT業界就職戦線(1) 2011年新卒採用について「リクナビ」「マイナビ」編集長に話を聞いた。企業は「量より質傾向」を維持。その中で、IT業界は若手採用に積極的だ
IT業界就職ラボ 2009/10/26
1日のうちでこんなに使っている! 情報システム
特集:IT業界就職戦線(2) 日々の生活の中で、わたしたちは何気なく情報システムを使っている。どこにどんなシステムが使われているのか、学生の1日を追いながら解説
IT業界就職ラボ 2009/10/27
小野和俊が問う「IT業界は本当に3Kなのか?」
特集:IT業界就職戦線(3) アプレッソのCTO&現役プログラマの小野和俊氏が、IT業界の3Kイメージを斬る。「IT業界は3Kと語る人々」の真意を見抜くことが肝心だ
IT業界就職ラボ 2009/10/29
IT業界「6つの疑問」、エンジニアが本音で答えました
特集:IT業界就職戦線(4) 「仕事と生活の両立は?」「デスマーチって本当にあるの?」「学んだことは役に立つ?」学生が気になる疑問に先輩エンジニアが本音で回答
IT業界就職ラボ 2009/10/29
情報理工学生はグーグルの演奏家・指揮者を目指す
特集:IT業界就職戦線(5) 情報学部生がグーグルに新卒入社した場合、キャリアパスの道は2つある。グーグルというオーケストラの演奏家、もしくは指揮者になることだ
IT業界就職ラボ 2009/10/30
自分戦略研究所、フォーラム化のお知らせ@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。
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これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。