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Book Guide



 

■コーチング
人間は9つのタイプに分類できる
9タイプ・コーチング――部下は9つの人格に分けられる
●安村明史著
●PHP 2006年2月
●1200円+税 4-569-64834-7

 本書は、人間を9のタイプに分類するエニアグラムに基づいたコーチングの書だ。エニアグラムとは人間が持つホルモンバランスで気質を分類する。1950年代に米国スタンフォード大学の医学者や心理学者によって研究が始まり、理論化、体系化された。関係するホルモンはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの神経伝達物質の3つ。これらそれぞれの活性度を高、中、低で3分類するため、合計で9つの分類ができる。
  セロトニンは緊張を緩和するものでブレーキのようなもの、ノルアドレナリンは調整的な役割を果たすものでハンドルやギアのようなもの、ドーパミンはやる気をみなぎらせるものでアクセルのようなものと理解できる。それぞれの活性度と組み合わせにより、気質が浮かび上がってくる。
  こうした9つの気質を把握したうえで、コーチングに役立てようというのが本書の狙いだ。コーチングとは主に上司と部下の間のコミュニケーションスキルの1つの体系で、モチベーション向上や能力の引き出しに使われる。本書ではエニアグラムで分類される9つのタイプに対し、それぞれの気質に合うコミュニケーション方法や指導の仕方をアドバイスしている。部下との関係以外にも普段の対人関係にも応用できるだろう。
  また本書では、日本に適したコーチングの在り方に触れている。コーチングの本家である米国では主体的に目標設定を行うことでコーチングの成果が図られがちだが、本書の筆者は日本におけるコーチングでは課題に目を向けることを提案している。目標設定より、実在する真の課題を的確に抽出してから現実的な答え、つまり本来の目標を得ることが必要だと筆者は説く。(ライター・加山恵美)


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