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創造的な仕事ができる、SIにはないプロダクトベンダの魅力

世の中不況と騒がれているが、業界の中で独自の立ち位置を守り、圧倒的な強みを見せるIT企業がある。そうした企業の強みとは何か。そして、そんな企業が求めているITエンジニア像とは? 「帳票開発」という市場を切り開き、年々シェアを拡大しているウイングアーク テクノロジーズの内野弘幸社長に話を聞いた。

  SIにはない、プロダクトベンダこそのやりがい

 いま、次のような状況に苦しんでいるITエンジニアはいないだろうか。

 「プログラミングやモノ作りが好きなのに、“プログラマ”をきわめるキャリアパスがない」「新しい技術を現場で適用する環境にない」「突出したことを試みても、評価されない」「マネジメントは苦手なのに、一定以上の年齢になると必然的にマネジメントに移らざるを得ない」――自分の希望や適性と合わない職務にギャップを感じ、その結果、心身の健康を損ねるケースもある。仕事である以上、何もかも自分の希望通りに行くとは限らないが、それでも「仕事のどこかにやりがいを感じたい」というのは、ITエンジニアだけでなく、ビジネスパーソンすべてに共通する願いだろう。

 日本のITエンジニアの場合、自分たちで「製品」や「独自サービス」を生み出すケースが少なく、多くは受注型SIサービスに従事することが期待されている。極端ないい方をすると、主要データベース製品やパッケージ、技術は、ほとんどが海外製品で、これらを組み合わせて「いかに要件どおりのものを作れるか」が重要になる。もちろん受注型SIサービスも、「顧客企業に役立っている」と実感できる機会が数多くあるとはいえ、モノ作りの面白さや、新しい技術をいち早く適用するという斬新な試みを味わうのは難しいだろう。また、開発工程に携わるITエンジニアの中には、顧客との接点を持つ機会が少なく、「自分の作ったシステムが、どのように貢献しているか」をなかなか実感できない人もいる。

 こうしたソフトウェア業界の中で、「日本企業のニーズにマッチした独自製品」を生み出し、独自の地位を築いている企業がある。それが、帳票基盤ソリューション「Super Visual Formade」(SVF)を提供しているウイングアーク テクノロジーズだ。

 請求書や納品書、出荷指示書、発注書などの帳票は、日本独自の商習慣や業界慣習、法令に基づいて仕様が定められるもので、海外製の業務パッケージではなかなかカバーしきれない分野である。同社はこの帳票分野に目を向け、その開発・運用保守・印刷を支援する「帳票基盤」を提唱し、SVFを中心した製品体系を確立。2009年2月現在、1万6000社の企業・公共機関が採用し、帳票運用パッケージ市場では52.2%(*1)という圧倒的なシェアを保っている。

ウイングアーク テクノロジーズ
代表取締役社長 内野弘幸氏

 また、「現場視点のデータ分析・活用」という視点から、2001年に高速BIエンジン「Dr.Sum/Dr.Sum EA」の開発・販売を開始した。導入実績成長率は130%超という驚異的な伸びを見せ、DWH/BIパッケージ市場では35.4%(*2)というシェアを確立。海外のBIツールベンダを大きく引き離すほか、導入企業の満足度も非常に高いという。同社 代表取締役社長 内野弘幸氏は、「ハードウェアに依存しない中立性と、業務現場のエンドユーザー視点に立った使いやすさが評価されているのだと思います」と語る。

 ウイングアーク テクノロジーズのように、独自製品という強みを持っている企業は、何が違うのか。内野氏はITエンジニアに関して「開発者の役割を重要視していること。技術シーズから面白い製品を企画する自由さがあること。先端的な事柄に意欲があることです」という。

  得意な分野で、個々人の特性を評価し、モチベーションを上げる

 同社に在籍しているITエンジニアは、さまざまな役割に分かれている。大まかに、(1)製品開発エンジニア(コアエンジンの開発)、(2)製品開発エンジニア(周辺機能の開発)、(3)プリセールス/コンサルタント、(4)品質管理エンジニア、(5)技術サポート、(6)コールセンター/トラブルシューティングなどの分野に、それぞれITエンジニアが存在している。

 この中で、例えば(1)であれば、プログラムロジックを組み立てることが得意なITエンジニアもいるし、ユーザーインターフェイス設計に優れた才を発揮するITエンジニアもいる。「学歴や資格という物差しで測れない“スキル”や“得意分野”を重視します」と内野氏はいう。

 基幹システムと密接に関係する帳票という分野を考えれば、ITエンジニアにはある程度は企業内部の業務知識が求められる。技術的には、COBOLなどのレガシー技術に関する知識であったり、あるいは主要パッケージの技術特性であったり、APIのような知識も必要だ。さらにいえば、「自社製品については誰にも負けない」というくらいの知識や仕事への姿勢が必要だ。

 同社には、こうした知識について、「すべてのITエンジニアが、一様に身に付けているべきもの」という画一的な考えはない。例えばプリセールスエンジニアにとっては、生産管理や会計業務の中で、帳票がどのように使われるかを知っておく必要があるが、製品そのものを開発するITエンジニアの場合はむしろプログラミングやアルゴリズム、あるいはユーザビリティの知識の方が必要だろう。「個々人の適性、スキル、知識を考慮し、最もその能力が発揮できる職種に就くことを重視する」というスタンスだ。ほかのIT企業の中には「この職種にはこの知識が必要」と一律で考えるところもあり、その分ITエンジニア自身の負荷が大きくなるという問題があるが、得意なことを生かせる同社のような環境であれば、仕事への意欲ややりがいもより実感できるだろう。

 キャリアパスについても、それぞれの職種を「きわめる」ことを重視している。例えば、製品開発エンジニア(プログラマ)であれば、開発者として自由に仕事を楽しめる場と、その希望に基づいたキャリアパスを提供している。例えば開発者ということでいえば、一般には「プログラマ」という職種や役名でくくられるが、本当に優れた開発者はさらに上の「テクノロジスト」というくくりになり、職種や役職レベルでも優遇するという。「プロダクトベンダという立ち位置だから、自分の独創性や感性を発揮できる環境があるのかもしれません」(内野氏)

  ITエンジニアに必要な資質は何よりも「人間性」

 「プログラマという職種を例に取ると、本来ならモノ作りの面白さやこだわりが最も発揮されるべきなのに、SI中心でモノ作りをやってきていない日本のIT業界では、なかなかプログラマは真価を発揮できないのが現状でしょう」と内野氏は分析する。「ITエンジニアが能力を発揮できない」というのは、個人の問題に還元される向きもあるが、海外技術に頼りきり、自分たちでリスクを取ってモノ作りに励んでこなかったソフトウェア業界にも一因があるといえそうだ。

 同社のような独自製品を生み出しているプロダクトベンダには、モノ作りへのこだわりがある。それはいい換えると、モノ作りに携わる者の「プライド」だ。ここでいうプライドとは、「先端を走っている」という自己満足ではなく、「お客さまに喜ばれる製品を作る」というものだ。そのため開発担当者が同社のイベントやユーザー会に参加して、直接意見をフィードバックしてもらう機会を整えているという。

 いい製品を作って、エンドユーザーに喜んでもらえればうれしいし、市場シェアが拡大すれば、やりがいも実感できる。そうした1つ1つに喜びを感じるかどうかは、ITエンジニア自身が持つ「人間性」に左右される。そのため内野氏は「当社には、資質やスキルより、人間性があり、心を持っているようなITエンジニアが必要ですね」と語る。

 独創的なアイディアを持ち、先端技術を駆使してそのアイディアを具現化するには、そのITエンジニアが「天才」でなければならない。プロダクトベンダには、そうした天才が生きる場がある。だが、天才的な素質より大切な「人間性」を忘れるようでは、その才能を社会で生かすことは難しいのではないだろうか。だからウイングアークテクノロジーズは、「人間性を備えているITエンジニアを大事にし、彼らが個々の適性やスキルを生かして活躍できる場でありたい」(内野氏)というスタンスを貫いているのだろう。

(*1)株式会社ミック経済研究所「UNIX・Windows対応ミドルウェアパッケージソフトの出荷展望【運用・DB編】2008年度版」帳票運用パッケージ出荷金額(メーカー出荷)2008年12月発刊

(*2)株式会社ノークリサーチ「2008年度版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」

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